
アンケート調査の有効回答とは?重要な5つの理由や計算方法・向上させるポイントを解説
「アンケートの有効回答とは何か知りたい」
「有効回答率を高めて正確なデータを得たい」
このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
有効回答は、アンケート調査の信頼性を左右する重要な指標です。無効な回答を除いた本当に使えるデータを正しく集計・分析することで、調査結果の精度が向上します。また、有効回答率の改善は、正しい意思決定や戦略立案にもつながります。
本記事では、有効回答の定義から有効回答率が重視される理由、計算方法、向上させるポイント、注意点までをわかりやすく解説します。調査の質を高めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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アンケート調査の有効回答とは?

アンケート調査の有効回答とは、収集した回答の中から誤りや欠落、異常値、矛盾、無回答などの不適切なデータを除いた、正確で信頼できる回答のことです。
通常、集計や分析はこの有効回答のみに基づいて行われるため、調査結果の質を左右する重要な要素となります。
有効回答を見極めるためには、データクリーニングと呼ばれる工程が必要であり、不自然な値や整合性に欠ける回答を丁寧に除外する作業が求められます。このようにして得られた回答の合計が「有効回答数」であり、調査の信頼性を示す指標です。
また、「有効回答率」は全体の回答数に対して有効と判断された割合を示す数値であり、信頼性の目安となります。信頼性の高い調査結果を得るためには、十分な数の有効回答を確保することが欠かせません。
▼アンケートの回答率を高める方法を知りたい方はコチラの記事がおすすめです。
>>アンケート回収率と信頼性の違いは?回収率を高める4つの方法を解説
アンケート調査で有効回答率が重要視される4つの理由

アンケート調査では、主に次の4つの観点から有効回答率が重要視されています。
- 統計的に有意な結果を得るため
- 回答率の高低が調査の偏りに直結するため
- 有効回答率は調査プロセスの品質指標になるため
- 意思決定の質を左右する要因となるため
ここでは、それぞれの理由を詳しく解説します。
統計的に有意な結果を得るため
アンケート調査では、有効回答率が低いとサンプル数が不足し、統計的に意味のある結果を導き出せない可能性があります。有効回答率に基づいて必要なサンプルサイズを算出することが重要です。
また、調査結果が母集団の特徴を正確に反映するためには、想定した回答率に応じて十分な調査対象者への配布が求められます。許容誤差や信頼区間などの統計手法の前提を満たすためにも、有効回答率は欠かせません。
▼サンプルサイズ数については以下の記事で紹介しています。
>>サンプル数30はなぜ基準なのか?根拠を初心者向けに徹底解説|中心極限定理とt分布の関係
回答率の高低が調査の偏りに直結するため
回答率が低下すると、実際に回答した人々の属性に偏りが生じやすくなります。たとえば、関心の高い人や積極的な層ばかりが回答することで、母集団全体の実態との乖離が発生します。
仮に回答率が高くても、特定の層ばかりから回答が集まれば、全体像を誤って認識してしまうリスクがある点にも注意が必要です。そのため、回答を属性ごとにバランスよく回収する工夫が不可欠です。
有効回答率は調査プロセスの品質指標になるため
有効回答率が高い調査は、設問の設計や配布手法が適切であったことを示す指標です。回答しやすい内容や分かりやすい設問、適切な媒体を用いた調査は、回答者の参加意欲を高める要因となります。
また、調査の目的が明確で、対象者が内容を理解しやすかったかどうかの指標にもなります。さらに、回答者の不安を軽減し、回答動機を引き出す設計がなされていたかも判断可能です。有効回答率の高さにより、調査全体の品質が評価されます。
意思決定の質を左右する要因となるため
調査結果をもとに意思決定を行う際、有効な回答が十分に得られていなければ、その判断は信頼性に欠けるものになります。有効回答率が高いほど、正確な方向性に導く判断材料となり得ます。
特に、調査結果をもとに施策や戦略を立案する場面では、データの正確性が極めて重要です。データに偏りや誤差が含まれていると、企業活動や政策に悪影響を及ぼしかねません。特に新商品開発や政策策定の場面では、有効回答率の確保が欠かせません。
回答率と有効回答率の違い

アンケートの「回答率」とは、配布したアンケートの総数に対して、実際に回答が返ってきた割合のことです。一方で「有効回答率」とは、返ってきた回答の中から未回答や矛盾した回答などを除いた、有効な回答の割合のことです。
単に多くの回答を得ても、無効な回答が多ければ有効回答率は低くなってしまいます。そのため、アンケート結果の分析や報告書では、回答率よりも有効回答率のほうが重視される傾向があります。
アンケート調査の有効回答に必要なサンプルサイズ・サンプル数

アンケート調査では、「サンプルサイズ」と「サンプル数」を正しく区別して使用することが重要です。サンプルサイズとは、1回の調査で得られる回答者の人数を指します。
一般的には、許容誤差5%、信頼度95%の条件下で、サンプルサイズ400が目安とされています。より高い精度を求めて許容誤差を3%に設定する場合は、1,000人程度の回答が必要です。
また、回答率が40%と想定される場合にサンプルサイズ400を得るには、アンケート配布数を1,000件程度に設定する必要があります。
一方、サンプル数は属性や地域ごとの調査単位の数を表し、たとえば4地域でそれぞれ100人ずつ調査を行う場合、サンプル数は4、サンプルサイズは100となります。
アンケート調査の回答率の計算方法

基本的な計算式は「回収回答数 ÷ 実施数 × 100」です。たとえば15,000人に対してアンケートを実施し3,000人から回答が得られた場合、回答率は20%になります。
さらに、有効回答率は「(回収回答数-無効回答数)÷ 実施数 × 100」で求められます。たとえば、10,000件中2,500件が有効であれば、有効回答率は25%です。
一般的なWebアンケートの回答率は20〜30%程度ですが、対面や郵送によるアンケートでは50%を超えることもあります。目標とするサンプル数を確保するためには、想定される回答率をもとに必要な実施数を逆算して設計しましょう。
アンケート調査の有効回答率を向上させる4つのポイント

アンケート調査の有効回答率を高めるには、主に4つの重要なポイントがあります。
- ユーザーが回答しやすい設問設計にする
- ターゲットにあったタイミング・媒体で実施する
- モチベーションを引き出す工夫をする
- セキュリティへの信頼性や安心感を与える設計を心がける
ここでは、それぞれ詳しいポイントを解説します。
▼アンケート調査の回答率を高めるEFO対策ならこちらがおすすめ!
ユーザーが回答しやすい設問設計にする
回答者の心理的負担を軽くするためにも、設問数は5〜10問程度に抑えることで、ユーザーが回答しやすい設問設計にしましょう。
特に選択式の設問を中心に構成すると、直感的に答えやすくなり、途中離脱を防ぎやすくなります。記述式の設問を減らし、選択肢形式を多用することで回答完了までのハードルを下げられます。
また、設問の順番にも工夫が必要で、自然に回答を進められるような流れを意識して配置することが大切です。さらに、使う語彙は簡潔で明瞭なものにし、専門用語や曖昧な表現は避けることで、誰でも理解しやすい設問に仕上がります。
ターゲットにあったタイミング・媒体で実施する
ターゲット層のライフスタイルに合わせた時間帯に実施することで、より多くの回答を得ましょう。アンケートは配布するタイミングや媒体によって、回答率が大きく左右されます。
特にイベントやセミナーの直後は、参加者の意識が高まっているため、回答率が向上しやすい傾向があります。また、スマートフォンやパソコンなど日常的に使う端末でアクセスできる形式を選ぶことも重要です。
SNSやメール、Webなどの対象者が普段利用している媒体を活用し、配布方法や導線を工夫してアクセスのしやすさを高めると、回答につながりやすくなります。
モチベーションを引き出す工夫をする
回答率を高めるためには、ユーザーのモチベーションを引き出す工夫が必要です。抽選やギフト券などのインセンティブを提示することで、参加への意欲が高まります。
また、アンケートの結果が実際に反映されることや、社会やサービスへの貢献感を伝えることで、協力したい気持ちを引き出すことができます。さらに、アンケートの目的を明確に伝えることも、動機づけとして有効です。
回答後には結果共有などのフォローアップを行うことで信頼感が生まれ、次回以降のアンケートにも積極的に参加してもらえる可能性が高まります。
▼アンケートの謝礼には注意が必要です。詳しくはコチラの記事をご確認ください。
>>アンケート謝礼のプレゼントは景表法の対象?違反時の罰則や2つの注意点を解説
セキュリティへの信頼性や安心感を与える設計を心がける
アンケートに安心して回答してもらうには、セキュリティ面の配慮も欠かせません。
まず、アンケートの実施者や企業名、利用目的を明確に記載することで、信頼感が生まれます。個人情報の取り扱い方針や匿名性の保障も明記することで、プライバシーへの不安を和らげましょう。
また、回答にかかる時間の目安を事前に伝えておくことで、取り組みやすくなります。さらに、信頼性のある企業やブランドであることを示し、調査結果の活用範囲や目的も開示することで、透明性を確保し、回答者に安心感を与えることも重要です。
アンケート調査の有効回答を収集する際の3つの注意点

アンケート調査で正確な結果を得るためには、有効回答の質と量が重要です。調査結果の信頼性を高めるためには、次の注意点を押さえる必要があります。
- 回収率が低いと調査結果の信頼性が損なわれる
- 回答者層によってはバイアスがかかる可能性がある
- 無効回答を除外するための処理が必要になる
ここでは、重要な3つの注意点を詳しく解説します。
回収率が低いと調査結果の信頼性が損なわれる
アンケートの回収率が低い場合、母集団全体を正確に反映したデータを得ることが難しくなります。特定の層に偏った回答のみが集まることで、実態とは異なる結果となる可能性が高まります。
また、回収率が低いと誤差が大きくなり、調査の信頼性が損なわれるため、リマインドの送付や配布方法の工夫など、回収率向上の施策が重要です。
回答者層によってはバイアスがかかる可能性がある
回収率が高い場合でも、回答者の属性や意識に偏りがあると、調査結果にバイアスが生じます。公平性のあるデータを得るためには、属性・地域・年代など多様な条件を考慮した設計が不可欠です。
抽出方法や配布媒体に偏りがあると、得られる結果が母集団を正確に表さなくなるため、調査設計段階から公平なサンプル抽出が求められます。
無効回答を除外するための処理が必要になる
アンケート結果の分析前には、異常値や矛盾を含む無効な回答を除外するデータクリーニング作業が必要です。無効回答が多くなると、実際に分析できる有効サンプルが不足し、調査の精度が低下します。
自由記述が空白である、すべて同じ選択肢が選ばれているなどの傾向にも注意し、精度の高い回答のみを対象に分析を行うことが重要です。
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formrunにはアンケート調査に対応している以下の特徴があります。formrunを利用するメリットは下記の3点です。
- EFO(フォーム最適化)で回答者の離脱を防げる
- アンケートテンプレートが豊富
- アンケートを見やすくできる
EFO(フォーム最適化)で回答者の離脱を防げる
送信する際のエラーや、項目数が表示されていない、ブラウザを間違えて閉じてしまうなど、フォームにまつわるよくある上記のようなストレスが原因でフォームから離脱するユーザーは7割を超えると言われています。
それらの離脱を防ぐため、回答者が便利にフォームを利用できる取り組みとして、残項目数表示や、ページ分割機能、入力途中保存、リアルタイムでのエラー表示機能などがあります。
EFO機能を導入することで、ユーザーの心理的ハードルを下げると同時に有効回答の数も増やすことが可能となります。
EFO機能を導入するには約30,000円の費用がかかることが一般的ですが、formrunでは、わずか3,000円〜EFO機能を導入できます。
ぜひformrunでEFO機能を導入し、フォームの通過率が上がる経験をしてみてください。
アンケートテンプレートが豊富
formrun(フォームラン)は、120種類以上のテンプレートが用意されています。
アンケートフォームで使えるテンプレートは16種類あり、主に顧客アンケート、イベント・セミナーアンケート、社内アンケートなど用途に合わせたテンプレートが選べます。
formrunのテンプレートはそのまま利用できるリッチな見た目で、用途に合わせて必要な設問が最適な順番で配置されているため、設問タイトルを少し修正するだけで簡単に高クオリティのフォームを作成可能です。
テンプレートの設問に項目の追加・削除・順番の変更などもワンクリックで簡単に修正できます。
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アンケートを見やすくできる
同じ回答選択肢の設問を繰り返す場合に利用できるマトリクス選択によって、アンケートを格段に見やすくすることが可能です。
回答者側:質問を人目で確認することができたり、一度に複数の質問に答えたりできるため、回答にかかる時間が大幅に短縮されます。
作成者:回答にかかる時間が短縮されるため回答率を上げるだけでなく、同じ尺度で複数の項目を評価することでデータの一貫性が保たれるので、データ解析が行いやすくなります。
アンケートに合わせたマトリクス形式を使った活用例などもあるのでぜひ利用してみてください。
アンケートの有効回答率を高めて正確なデータを集めよう

本記事では、アンケート調査の有効回答の定義や重要性、有効回答率の計算方法、必要なサンプルサイズ、有効回答率を高める具体的な方法、注意すべきポイントを詳しく解説しました。
有効回答は、調査結果の信頼性を左右する重要な要素であり、調査設計や配布方法の工夫によって、より精度の高い分析データを得ることができます。有効回答率の向上は、調査の質を高めるだけでなく、正確な意思決定にもつながります。
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