Webサイトにフォームを設置しデータ収集することで、集客施策の立案や顧客ニーズの掘り起こしなど、売上拡大のためのアクションへ繋げることができます。Salesforceのフォーム機能をうまく活用することで業務効率化を図れます。
Salesforceでフォームを作った経験がなく、どのようにフォームを設置すればいいか分からないと疑問に感じている人もいるかもしれません。今回の記事では、Salesforceでフォームを作成する方法とそのメリット・デメリットについて紹介します。
Salesforceと連携できるフォーム作成ツールも解説しますので、自社に合った方法でフォームの作成を行いましょう。
Salesforceでフォームを作成する5つの方法

Salesforceでフォームを作成する方法はいくつかあるので、ここではその5つの方法を紹介します。
方法1:Salesforceのリード機能を利用
Salesforceに標準装備されている「Web-to-リード」と「Web-to-ケース」を利用することで、フォームを作成することができます。Web-to-リードやWeb-to-ケースはSalesforceに元から備わっている機能であり、追加料金がかかりません。
メリット・デメリットは以下の通りです。
メリット |
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デメリット |
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Web-to-リード
Web-to-リードはWebサイトからリードを作るための機能であり、フォームから集めた見込み客の情報をSalesforceに自動登録する機能です。IDをフォームに結びつけることで、Salesforceで見込み客の情報を管理できます。
「Web-to-リードフォームの作成ボタン」をクリックし、回答項目と回答完了後に表示するページのURLを指定します。作成が完了するとHTMLタグが表示されるので、WEBページに埋め込みましょう。フォームは必要最低限のHTMLで作成されるため、自社のページデザインに合わせる必要があります。登録できるリードの件数は24時間で500件までです。
Web-to-ケース
Web-to-ケースは、フォームから集めた情報をSalesforceにケースごとの顧客情報としてに反映する機能です。
問い合わせフォームの項目をカスタムし、HTMLタグを生成、そのタグをWebページの管理画面に貼り付ければ、フォームの設置が完了です。Web-to-リードと同様に、CSSでコーディングができます。
方法2:Salesforce内でフォームを開発
Webコンテンツ管理システムである「Site.com」を利用すれば、ドラッグアンドドロップでフォームを作成することができます。Site.comはSalesforceの追加機能として購入でき、1サイトの料金は年間で156万円です。
まず、「Site.com Studio」を開いて、ページ作成画面に「フォーム」を追加します。詳細を設定できるダイアログが開いたら、必要な項目を選択してください。ドラッグアンドドロップで作成できますが、デザインを変更する場合にはCSSなどの知識が必要です。
メリット・デメリットをまとめると、以下の通りです。
メリット |
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デメリット |
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方法3:Salesforceのアンケート機能を利用
SalesforceにアドオンできるSalesforce Surveysのアンケート機能を利用することでもフォームを設置できます。
まず、アンケートの作成画面を開いて質問の設定を行います。作成したアンケートを保存した後、有効化を行ってください。有効化した後は、アンケート内容を編集できなくなるため、事前に間違いがないか確認しましょう。最後にアンケートリンクを回答者に送信すれば完了です。
この方法は、HTMLなどプログラミングの知識がなくてもアンケートの作成が可能です。ただデザインに制約があるため、自社のブランドイメージに合わせたフォームを設置できません。
回答者の範囲を設定することで、Salesforceのアカウントを持っていない人にも回答してもらえるようになります。
回答結果は分析・レポート機能を利用して、グラフ化することができます。ただし、1,000の回答に対して300ドルの追加料金がかかります。
メリット・デメリットをまとめると以下の通りです。
メリット |
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デメリット |
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方法4:SalesforceのMAツールを利用
Salesforceが提供しているMAツールの「Pardot(パードット)」を利用するフォーム作成方法もあります。
質問項目とレイアウトのテンプレートを選択することでフォームを作成します。Pardotを導入するには追加費用がかかります。GROWTHプランはフォームを50個まで作成でき、月額で15万円です。月額30万円のPLUSプラン以上だと、フォームは無制限で作成できます。
プランごとに利用できる機能の詳細は、プランの比較表を参照してください。
フォームは決められたテンプレートから選ぶため、デザインに制限があります。
Pardotのフォームレポート機能では、Salesforceに保存されているデータと結びつけられるため、企業規模などに分けてデータをリアルタイムで分析できます。
メリット |
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方法5:連携できるフォームツールを利用
Salesforceと連携できるフォーム作成ツールを利用することで、自社サイトに合わせたデザインのフォームを作成できます。これらのツールはHTMLやCSSなどの知識が必要なく、フォームを直感的に作成可能です。
ツールによって備わっている機能は異なりますが、QRコードによるフォーム拡散機能や、サンクスページに資料ダウンロードボタンを設置できる機能など、マーケティングに必要な機能も利用できます。
一般的にフォーム作成ツールを導入するには費用がかかりますが、無料プランや低額プランなど、コストを抑えやすいプランが用意されているツールもあるので、予算を踏まえて自社にとって最適なツールやプランを選択しましょう。
メリット |
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デメリット |
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Salesforceと連携できるフォームツール7選

Salesforceと連携できるフォーム作成ツールを紹介します。
formrun(フォームラン)

formrunはフォーム作成から顧客管理まで一貫して行える顧客管理サービスです。フォームのデザイン性が高く、30秒でフォームの設置ができます。
formrunのPROFESSIONALプラン、およびSalesforceのLightning Enterprise Edition以上のプランに契約している場合、10フォーム連携させることが可能です。
formrunとSalesforceの連携に関しては、以下のページで詳しく解説しています。
>> Salesforce連携でできること(PROプランのみ)
フォーム単体ページ・サイト埋め込みどちらでも運用できるだけでなく、広告タグの埋め込みによって、リードの獲得チャネルを判別することもできます。
SFAに強みを持ったSalesforceと連携できるだけでなく、マーケティングに活かしたいという企業におすすめのフォームツールです。
kreisel(クライゼル)

kreiselは、CRMの業務を効率化する機能を実装したクラウドサービスです。簡単かつスピーディーにフォームを作成し、すぐに施策を実行することができます。
登録されたデータはリアルタイムでSalesforceと連携可能です。フォームで収集したデータは自動で任意のオブジェクトに反映されます。
さらに、kreiselは幅広いAPI連携サービスが特徴的で、LINEや、kintone、Treasure Data CDP、Slack、MAJINなどのサービスと連携可能です。
Salesforce以外にも、複数のツールを連携させて一括管理したいという企業におすすめです。
CREATIVESURVEY(クリエイティブサーベイ)

CREATIVESURVEYは、Salesforceの正規パートナーに認定されているWEBアンケート作成システムです。
アンケートフォームの作成から、デザインカスタマイズや公開設定、結果集計まで、数分で実施することができます。
Salesforceへの連携はワンクリックで可能です。アンケートの回答内容が自動でSalesforceに表示され、顧客情報と照らし合わせることで、より精度の高い分析が行えます。
WEBヒアリングを行って、営業活動の業績アップを目指している企業におすすめです。
Zoho Forms(ゾーホーフォームス)

Zohoはオンラインで一連のビジネスアプリケーションを提供しているサービスです。
オンラインフォーム機能のZoho Formsも備わっています。フォームのデザインカスタマイズから、レポート作成と共有、メールの通知設定、フォームのパフォーマンス追跡まで行えるツールです。
回答結果はすぐにSalesforce上のオブジェクトに反映されるため、ワークフローを効率化できます。
営業、マーケティング、会計、人事、ITに向けた様々なアプリケーションが充実しているため、あらゆる部署で利用できるツールの導入を考えている企業におすすめです。
formstack(フォームスタック)

formstackは2006年に設立したアメリカの会社が運営するフォーム作成サービスです。海外製のサービスですが、日本語を含む36言語に対応しています。
Salesforceを含む、様々なアプリケーションと連携可能です。例えば、CRMプラットフォームのHubSpotや、オンライン決済サービスのPayPal、Amazon Web Servicesなどと連携できるので、ワークフローを効率化できます。
サイトは基本的に英語表記であるため、外資系企業やグローバルビジネスを行っている企業におすすめです。
Paperform(ペーパーフォーム)

Paperformはオーストラリアのシドニーに本拠地を構えた企業が運営しているサービスです。オンラインフォームから、支払いページ、商品ページまで、コーディング技術がなくても簡単に作成できます。
1000以上のアプリケーションと連携可能なツールです。システムを統合するサービスのZapier(ザピアー)か、Integromat(インテグロマット)を使用して、 Salesforceに連携させることができます。
Paperformは翻訳機能はありますが、多言語対応はしていません。そのため、英語表記のフォームを作成するときに向いているサービスです。
Wufoo(ウーフー)

Wufooはアメリカのフロリダ州に本拠地を構える企業のフォーム作成サービスです。DisneyやAmazon、Microsoftなど世界的に有名な企業も利用しています。
SalesforceとWufooを連携させることで、フォームで収集したデータをEメールリストに追加することができます。エクスポートやインポートを毎回行う必要がなくなり、業務の生産性を向上させることができるのです。
日本語には対応していないサービスなので、マーケットが海外の企業や、外資系、グローバル企業におすすめです。
自社に合ったサービスを利用して業務を効率化しよう
Salesforceを利用している企業に向けて、フォームを作成する方法を紹介しました。
様々な方法でフォームを作成することができますが、フォーム作成ツールを利用すると自社サイトに合わせたデザインのフォームを、直感的な操作で作成できます。導入費用がかかるものの、Salesforceと自動連携できるツールを選べば、作業効率を大幅にアップできます。
特にformrunはフォームのデザイン性が高いツールで、フォームの設置からリード管理まで一貫した管理が行えます。カンバン画面で顧客のステータス管理ができるので、チームでの進捗対応にも向いています。
SFAに優れたSalesforceと併せてCRMに特化したformrunを併用することで、企業の業績拡大にも貢献するはずです。無料で利用できるので、ぜひ一度お試しください。