顧客管理を行う場合、メール対応を複数人で行うケースも多いと思います。しかし、手作業でメール共有を行うだけでは、手間がかかる上に連絡ミスや対応漏れを引き起こし、取引の機会を潰してしまう可能性があります。
そこで今回は、人力ではミスが起こりやすいメール対応を一元管理できるメール共有システムのメリットや、導入する際に気を付けたいポイントなどを解説します。
メール共有におすすめのシステムも紹介しますので、メール共有システムを導入しようと思っている方や、メール対応に課題を持っている方はぜひ参考にしてください。
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メール配信システムとは
メール配信システムとは、大量のメールを効率的かつ確実に送信するためのツールです。これにより、マーケティングキャンペーンやニュースレターの配信、プロモーションメールの送信など、多様な目的で利用されます。以下に、メール配信システムでできることの概要を示します。
メール配信システムでできること
- 一斉送信:大量のメールを一度に送信し、効率的に情報を届ける。
- HTMLメールの作成:見た目を整えたプロフェッショナルなメールを簡単に作成。
- ABテスト:異なるバージョンのメールを送信し、どちらが効果的かを比較。
- セグメント分け:受信者リストを属性や行動に基づいて分類し、ターゲットを絞った配信が可能。
- ステップメール:特定の条件に基づいて自動的にメールを配信し、顧客との関係を強化。
- トラッキングと分析:開封率、クリック率、コンバージョン率などをリアルタイムで追跡し、キャンペーンの効果を分析。
- パーソナライズ:受信者の名前や過去の購入履歴などに基づいて個別のメッセージを作成。
- 誤送信防止:ヒューマンエラーによる誤送信を防止するための機能を搭載。
一般的なメールツール(GmailやOutlookなど)は1対1のコミュニケーションを主な目的としていますが、メール配信システムは1対多数のメール送信に特化しています。このように、メール配信システムを活用することで、効率的かつ効果的なメールマーケティング活動が可能になります。
MAツールとの違いがわからないという方は、下記の記事も合わせてご覧ください。
>> MA(マーケティングオートメーション)とは?基礎知識やおすすめのツール、導入時の注意点を詳しく解説
メール配信システムのメリットとは
メール配信システムを導入をするメリットは、主に以下の8点が挙げられます。
メリット①大量のメール配信が短時間で完了できる
一般的なメールツールでは、大量のメールを一度に送信すると、配信に時間がかかり遅延が発生することがあります。しかし、メール共有システムは、大規模なメール配信を効率的に処理するために設計されており、数万通、数十万通のメールでも低遅延で送信することができます。
特に、先行予約の案内や緊急のセール情報など、タイムセンシティブな内容を含むメール配信において、このスピードは非常に重要です。メールが迅速に配信されることで、顧客にタイムリーな情報を届けることができ、ビジネスの機会を逃さずに済みます。
メリット②高い到達率でメール送信できる
大量のメールを確実に配信するには、高度な技術が必要です。通常のメール通信では、大量のメールを一度に送信することは稀なため受信サーバーはスパムと見なしてブロックする可能性があります。
メール配信システムでは、到達率を最大化するために、GmailやYahoo!メールなどの主要なメールサービスプロバイダーのガイドラインや仕様に従ったメール配信処理を行います。これにより、スパムフィルターに引っかかることなく、確実にメールを届けることができます。
さらに、メールの送信自体に問題がない場合でも、受信者側のアドレス変更や受信サーバーの設定変更などにより、メールが届かないことがあります。メール配信システムは、こうしたメールが届かない原因を分析し、適切な対応策を講じることで、全体の到達率を改善します。
メリット③専門知識不要でデザイン性の高いメールを作成できる
多くのメール共有システムには、直感的に操作できるデザインエディターが搭載されています。これにより、HTMLやCSSのコードを記述する専門知識がなくてもデザイン性の高いメールを簡単に作成することができます。デザイン性の高いメールを迅速に作成し、顧客に効果的なコミュニケーションを図ることができます。
メリット④重複対応や対応漏れを防ぐことができる
メール共有システムでは、誰がどのように対応したのか、未対応・対応済みなのかをすぐに把握できます。チームでメールを共有することで、誰がどの顧客にどのように対応したのかをリアルタイムで把握できます。これにより、複数の担当者が同じ顧客に重複して対応することを防ぎ、また対応漏れを防ぐことができます。特に多くの問い合わせがある場合、この機能は非常に有効です。チームでメールを共有する場合、重複対応や対応漏れを防ぐことが重要です。
メリット⑤顧客対応の状況把握や業務の引き継ぎが容易になる
メール共有システムを利用すると、顧客対応の状況を一目で確認できるため、業務の引き継ぎがスムーズに行えます。新しい担当者がすぐに顧客の状況を把握し、適切な対応を続けることが可能になります。また、過去のやり取りを確認することで、顧客に一貫した対応ができ、信頼関係の構築に役立ちます。
メリット⑥顧客満足度の向上が望める
顧客対応のスピードが向上し、より迅速でパーソナライズされた対応が可能になります。これにより、顧客満足度が向上し、リピーターの増加や顧客からの信頼を得ることが期待できます。例えば、顧客の過去の購買履歴に基づいたお礼のメールを送るなど、細やかな対応が可能になります。
メリット⑦セキュリティ対策ができる
セキュリティ対策の強化につながります。具体的には、メールの宛先ミスや外部からの不正アクセスを防ぐための機能が搭載されており、情報漏えい防止に大きく寄与します。これにより、機密情報が漏れるリスクを最小限に抑え、安全なメールコミュニケーションを実現できます。また、システム内でのアクセス権限を細かく設定することで、関係者以外が重要なメールにアクセスすることを防ぐことができ、社内の情報セキュリティレベルを一層高めることが可能です。
メリット⑧リモートワークなどの推進につながる
メール共有システムを使えば、遠距離からのメール共有が可能になるため、リモートワークの推進にもつながります。
システム内でコメントをつける機能などを活用すれば効率的に情報交換ができるため、在宅での勤務でも差し支えなく業務ができます。
また、メンバーのログイン時間を記録できる機能や、社内Q&Aを設置できる機能があるシステムを導入することで、自宅にいながらメンバーの管理や不明点の解決が可能になります。リモートワーク推奨の企業では、ぜひ取り入れたいシステムです。
メール共有システムを比較する基準
メール共有システムを導入しようと思っても様々なシステムがあるので、選ぶのは難しいかもしれません。ここでは、メール共有システムを比較する基準について詳しく解説します。
自社の課題と必要な機能
メール共有システムは、システムごとに備わっている機能が異なります。そのため、自社の課題を明確にしたうえで、必要な機能とその使い勝手を確認しなければなりません。
例えば、お問い合わせがメールだけではなく、他のチャネルに対応している場合には、それらのチャネルに対応したシステムを導入するなどの工夫が必要です。
主なお問い合わせ手段がメールである場合も、自社の管理体制を見直す必要があります。日々のメールの量が多すぎて対応しきれていない、メール対応が属人化しているなどの課題があるなら、チーム運用に特化したシステムを選びましょう。
システムの操作性
メール共有システムを選ぶ際は、システムの操作性も確認しましょう。システムを導入しても、操作が難しく社員が使いづらいと感じてしまっては、業務効率の低下を招きます。
操作性を見極めるためには、有料プランを契約する前に無料トライアルを利用して、実際に操作してみることをおすすめします。
必ずしも機能が豊富でコストの高いシステムが良いというわけではないため、システムを比較する際は、誰が使っても使いやすいものかどうかチェックすることが重要です。
他のシステムとの連携
メール共有システムを導入する場合、自社で使用しているCRM(顧客関係管理システム)やSFA(営業支援システム)などと連携できるかどうかも大切なポイントです。
他システムとの連携ができないと、メール共有システムで得た情報を手動で他ツールに入力する必要があり、手間がかかってしまいます。
例えば、SFAを既に使用していた場合、SFAには既存の顧客データが多く含まれています。SFAのデータ量が多いほど、新しく導入したメール共有システムに移行するデータの量も多くなるため、移行するための人件費や時間が必要になるのです。
また、既存システムとの連携ができないと、それぞれのデータを別に扱う必要があります。そのため、既存のシステムとの相性や親和性の高さは、業務を効率的に行うためにも必要な基準だと言えるのです。
システムのタイプや料金
メール共有システムには、オンプレミス型とクラウド型の2つのタイプがあります。
オンプレミス型は自社内にサーバーを設置し、構築・運用していくタイプのシステムです。サーバーを設置するため初期費用は高額となりやすいものの、月額の費用は比較的安価な傾向にあります。しかし、月額のシステム利用料以外にもサーバー代や保守管理の費用が発生するため、予算に余裕がある場合や大企業などに向いているかもしれません。
対して、クラウド型は自社にサーバーを設置せず、インターネット経由でシステムを利用できるタイプのシステムです。初期費用が安いものの、月額料金などの負担が大きくなりやすい傾向があります。オンプレミス型よりも手軽に導入できるため、すぐに運用開始したい場合、初期費用を抑えたい場合におすすめです。
このように、システムのタイプによって費用の特徴が異なるため、将来的なコストをしっかりと検討したうえでシステムを導入していく必要があります。
おすすめのメール共有システム7選
メール配信システムを選ぶ際には、まず顧客リストが既にあるか、これから作成するかによって、おすすめのツールが異なります。
以下を参考に、最適なツールを選んでください。
顧客リストがない・作成したい場合
1.formrun
メール配信を効果的に行うためには、まずは顧客情報のリストを作成することが重要です。まだ顧客情報の収集環境が整っていない方には、フォーム作成ツール『formrun(フォームラン)』がおすすめです。
formrunは、クリックだけで簡単にデザイン性の高いフォームを作成することができ、顧客情報をスムーズに収集することができます。さらに、メール配信機能や顧客管理機能がついているため、顧客のステータスに合わせてメールの配信を出し分けすることが可能です。また、収集したデータはGoogleスプレッドシートやCSVで簡単にダウンロードする事ができるため、他のメール配信システムと連携することもできます。
『formrun(フォームラン)』は、ISO 27001 (ISMS)の取得やSSL/TTLSの採用など、最高水準のセキュリティ対策が施されており、セキュリティを重視する方でも安心してご利用いただける信頼性の高さが特徴です。顧客情報の管理を万全にしたい方には、特におすすめのツールです。
顧客リストがある場合
ここでは、フォーム作成機能とメール配信機能が備わったツールを紹介します。
ここでは、メール配信機能のみ備わった6つのメール共有システムについて詳しくみていきます。いずれも、メール共有システムとして知名度のあるものです。
- メールディーラー
- メールワイズ
- WEBCAS mailcenter
- yaritori
- Re:lation
- mi-Mail
それぞれのメール共有システムの特徴や価格などを把握し、自社の課題に合ったシステムを導入することが大切です。
2.メールディーラー
「メールディーラー」は、クラウド型のメール共有システムです。すでに6,000社に導入されているだけでなく、メール対応状況のチェック、承認フローの組み込み、二重返信防止などの機能が特徴です。LINEやChatwork、楽楽販売などの外部システムとの連携も可能である点も魅力の1つです。
料金は初期費用50,000円~、月額費用は20,000円からと設定されています。オプションの内容によっても月額が変動するため、自社にあったプランを検討しながら選択していきましょう。
無料トライアルも用意されており、申し込み後3日以内に使用できるため、どのようなシステムなのかを試してから有料プランに切り替えることができます。
3.メールワイズ
「メールワイズ」は、サイボウズが提供するチームにおけるメール共有に特化しているシステムです。チームでのメール共有にありがちな二重送信やご送信防止などの機能がある点がメリットだといえます。また、外出先からシステムにアクセスすることも可能です。
スタンダードコースとプレミアムコースに分かれており、初期費用は無料で1ユーザーであれば500円から使用することが可能です。
クラウド型とオンプレミス型に分かれているため、自社にあわせて機能をカスタマイズすることができます。30日間の無料トライアル期間も利用できるため、自社の課題に合わせて本格的な導入を検討できる点も魅力です。
4.WEBCAS mailcenter(ウェブキャス メールセンター)
「WEBCAS mailcenter」は、国内で20年にわたってほど販売され続けているメール共有システムです。7,000社以上の企業に採用され、メール配信やアンケート、SMS配信などの機能も活用できます。メール共有システムではあるものの、個人情報へのアクセス制限を設定できる点はメリットだといえます。
外部連携機能にも優れており、WEBCASが提供するアンケートシステムや顧客管理システムとの連携も可能です。
料金は公式サイトから資料をダウンロードすることで確認できます(初期費用100,000円、月額25,000円)。加えて、1ヶ月からの契約にも対応しているだけでなく、クラウド型のシステムであるため導入の手間もかかりません。
5.yaritori(ヤリトリ)
yaritoriは、シンプルで使いやすいメール共有システムです。メールごとのステータス管理や自動分類、チームごとの署名ができる機能などがあります。チームにおけるメールコミュニケーションや顧客対応などの効率化が期待できます。
yaritoriで受信したメールは、メッセージツールのSlackに連携することも可能です。また、顧客管理もyaritori1つで行うことができるため、これまで以上に密なメール対応が可能となります。
14日間の無料トライアル期間があるだけでなく、1ユーザーであれば月額980円から使用できます。
6.Re:lation(リレーション)
Re:lationは、メール共有の他にTwitterやLINEなどの問い合わせも含めて一元管理できる、クラウド型のメール共有システムです。ステータス付与によって対応漏れを防ぐことも可能です。また、ラベルによるメール分けも可能であるため、大切な顧客からの連絡を見逃すこともありません。
メールテンプレートの作成機能や、定型文を登録する機能があるため、メール返信の迅速化が期待できます。
料金は利用人数や受信箱の数などによって変動し、初期費用として15,000円が必要です。20日の無料トライアルだけではなく、月額無料で使用できるフリープランも用意されています。
7.mi-Mail(エムアイ・メール)
「mi-Mail」は、シンプルな操作性とカスタマイズ性が評価されているメール共有システムです。
操作画面は、一般的なメーラー画面をベースに設計されているため、メール共有システムが初めての場合でも馴染みやすいかもしれません。使用できるのはデフォルト画面だけではなく、1人ひとりが自分好みの画面にカスタマイズすることも可能です。
機能としては、期限切れのメール群をまとめる機能や、電話での問い合わせを一元管理できる機能などがあります。
料金はスタンダードプランの場合、初期費用に24,800円が必要で月額料金は9,800円からとなっています。大規模なシステムにも対応できるものの、追加料金と導入コストが変動するため、問い合わせの際にはよく確認しましょう。
メール配信システムで顧客対応の品質を向上させよう
メール配信システムの導入によって、ステータス管理などの機能でメールでありがちな二重送信や誤送信を避けることが可能です。ミスの予防、顧客対応の品質向上になどにつながります。
メールだけでなく、電話や LINE などの問い合わせ機能もついたメール配信システムもあるため、自社の業務に合わせたシステムを導入できれば効率的な業務が行えるでしょう。
メールだけでなく、情報共有ツールも便利ですので、以下の記事から詳しくご確認ください。顧客対応の効率化は、以下の記事を参考にしてください。
>> ヘルプデスクの効率化を成功させるには?課題や解決策を紹介
また、問い合わせ管理を行うツールは以下でまとめているので、メール以外からの問い合わせも効率化したいという方はぜひご覧ください。
>> 【無料】問い合わせ管理ツール5選|選定方法や比較表も合わせて紹介