
アンケートの顧客満足度調査とは?実施する3つの目的や項目、注意点を解説
近年では、多くの企業が競合他社との競争や顧客の獲得に懸命に取り組んでおり、今後もより激しくなっていくことが予想されます。特に、人口減少にともなう市場規模の縮小で限られた消費者の中から顧客を獲得しなければいけないため、かなり顧客獲得競争はさらに厳しくなっています。
顧客満足度調査は、そんな厳しい競合争いや顧客獲得を有利に働かせることができる手段の1つです。
適切に実施すればリピーター・ファンを獲得し、より利益や売上を向上させることができます。ただ、顧客満足度調査をあまり詳しく理解していない企業も少なくありません。
そこで本記事では、アンケートの顧客満足度調査の概要や実施する目的、設置する項目や注意点を詳しく解説します。
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目次[非表示]
アンケートの顧客満足度調査とは?

アンケートの顧客満足度調査とは、企業が特定の商品・サービスの購入者に対して満足度や評価の理由を調査する手法のことです。また、CS調査(Customer Satisfaction Survey)とも言います。
主に、顧客ニーズの理解や商品・サービスの改善のために実施される調査で多くの企業が実施しており、リピーター獲得や品質改善などで役立っています。
さらに、近年では市場競争が激しくなってきているため、顧客満足度調査を通して顧客の理解を深めることは、とても重要な要素の1つです。
顧客満足度調査を実施する主な3つの目的

顧客満足度調査を実施する主な3つの目的は、以下の通りです。
- 商品・サービスの品質を改善するため
- リピーター・ファンを獲得するため
- 競合他社との比較をするため
ここでは、それぞれの目的を解説します。
商品・サービスの品質を改善するため
顧客満足度調査を実施する目的は、商品・サービスの品質を改善するためです。
自社が発売した商品・サービスを高品質だと判断した場合でも、実際に使用した顧客は不満に感じている場合があります。
企業と顧客との間で商品・サービスに対する認識が大きく離れてしまうと、顧客離れの原因になります。そこで顧客満足度調査を通して顧客の意見や評価を知り、自社の認識との差を理解するのが大切です。
認識の差をしっかりと理解した上で、商品・サービスを改善すると、より顧客ニーズを満たせる高品質なものになっていきます。
リピーター・ファンを獲得するため
リピーター・ファンの獲得も、顧客満足度調査を実施する目的の1つです。
顧客満足度が向上すれば顧客は継続的に商品・サービスを利用したいと考えてくれるようになります。また、ファン化した顧客の場合、ブランドや企業を理由に選ぶことも少なくありません。
実際に、スマートフォンを購入する方の中には、「iPhoneだから」「Androidだから」などの理由で購入する方もいます。
人口減少が進む日本市場では、新規顧客を獲得するよりも既存顧客を離さないことの方が大切です。
競合他社との比較をするため
自社と競合他社を比較する際にも、顧客満足度調査を実施する場合があります。
自社の競争力を向上させて市場優位性を担保するためには、競合他社の強み・弱みを詳しく分析し、理解するのが大切です。
自社と比較する資料がなければ、十分に改善や対策を実施するのは難しいでしょう。
しかし、顧客満足度調査で自社と競合他社の商品・サービスを並べて、顧客に評価してもらうことで、双方の違いや評価の差を把握できます。さらに、自社の立ち位置や自社の強み・弱みを把握する際にも活用が可能です。
顧客満足度調査のアンケート項目・例文(サンプル)

顧客満足度調査のアンケート項目・例文(サンプル)は、主に以下の通りです。
- 回答者の属性
- 商品・サービスを認知したきっかけ
- 商品・サービスを購入した理由
- 商品・サービスを利用した満足度
- 商品・サービスに関する意見・要望
ここでは、それぞれの項目・例文(サンプル)を解説します。
回答者の属性
顧客満足度調査のアンケート項目では、回答者の属性として主に以下を設置します。
- 性別
- 年齢
- 居住地
- 職業
- 家族構成 など
また、属性に関する項目の例文は、主に以下の通りです。
質問:あなたが住んでいる都道府県を教えてください。 回答:選択式(都道府県) |
|---|
質問:あなたの職業を次の中から選んでください。 回答:選択式(飲食・小売・サービス業など) |
|---|
質問:あなたの家族構成を次の中から選んでください。 回答:選択式(一人・4人暮らし・夫婦など) |
|---|
回答者の属性に関するアンケート項目では、基本的に選択式の設問を設置します。
商品・サービスを認知したきっかけ
商品・サービスを認知したきっかけに関する項目も、顧客満足度調査では設置します。
商品・サービスを認知したきっかけに関する項目の例文は、主に以下の通りです。
質問:あなたが〇〇を知ったきっかけを次の中から選んでください。 回答:選択式(SNS・テレビ・雑誌など) |
|---|
質問:あなたはどこで〇〇を知りましたか? 回答:選択式(SNS・テレビ・雑誌など) |
|---|
顧客に応じてさまざまなきっかけがあるため、自由回答形式ではなく選択式の回答の方が回答しやすくなります。
商品・サービスを購入した理由
商品・サービスを購入した理由では、主に以下の項目を設置します。
質問:あなたが〇〇を購入した理由を教えてください。 回答:選択式(流行っているから・興味を持っていたから・進められたから など) |
|---|
質問:〇〇をなぜ購入しようと思ったのか教えてください。 回答:選択式(流行っているから・興味を持っていたから・進められたから など) |
|---|
商品・サービスを購入した理由は、自由回答形式での設置もできるが、回答負担を下げる場合は選択式がおすすめです。
また、選択肢の中に「その他」を設けて、選択肢には該当しない場合に自由回答してもらうなどの方法もあります。
商品・サービスを利用した満足度
商品・サービスを利用した満足度に関する項目では、5段階評価を用いて設置します。
質問:あなたは〇〇にどの程度満足していますか。次の中から選んでください。 回答:選択式(とても満足・少し満足・普通・少し不満・とても不満) |
|---|
質問:〇〇を利用した満足度を5段階評価で教えてください。 回答:選択式(★1・★2・★3・★4・★5) |
|---|
5段階評価は、回答者も質問者も一目で満足度が理解できるため、回答負担も集計・分析にかかる手間も少なく済みます。
商品・サービスに関する意見・要望
最後に、商品・サービスに関する意見・要望に関する項目を設置しておきます。
この項目では、選択式の項目ではなく基本的に自由回答形式の項目にするのがおすすめです。
特に、自社の商品・サービスに対して強い思い入れや評価、批判がある顧客は、選択式の回答では満足した回答ができない場合もあります。また、項目例は以下の通りです。
質問:〇〇についてのご意見・ご要望がありましたら、自由にご記入ください。 回答:自由回答形式 |
|---|
質問:〇〇の改善点やアイデアがありましたら、お聞かせください。 回答:自由回答形式 |
|---|
顧客満足度調査を実施する場合は、回答をする顧客が満足のいく回答ができるように、最後に設置しておきましょう。
顧客満足度調査で使われる2つの評価指標

顧客満足度調査で使われる2つの評価指標は、以下の通りです。
- 評定尺度法(5段階評価)
- NPS(Net Promoter Score)
ここでは、それぞれの評価指標を解説します。
評定尺度法(5段階評価)
評定尺度法(5段階評価)とは、その名の通り評価を5段階で回答してもらう調査手法のことです。
例えば、「とても満足・少し満足・普通・少し不満・とても不満」などの5段階の選択肢から回答する項目が該当します。
評定尺度法は、回答者が簡単に自分の意見と最も近い選択がしやすくなっているため、悩む時間が少なく回答負担もかかりません。また、質問者も回答を見ただけで簡単に集計ができます。
そのため、ユーザーの途中離脱や不適切な回答を防ぐことが可能です。
NPS(Net Promoter Score)
NPS(Net Promoter Score)とは、商品・サービスの購入者が他者にどれだけ勧めたいかを測る調査手法のことです。また、0〜10点の11段階で推奨度(おすすめ度)を選定してもらう方式の指標です。
点数の低い順から「0〜6点:批判者」「7〜8点:中立者」「9〜10点:推奨者」に分類され、推奨者の割合(%)-批判者の割合(%)でスコアを算出します。
算出されたスコアは、数値が高いほど顧客のロイヤリティが高いと判断できます。
顧客満足度調査を実施するための手順【5STEP】

顧客満足度調査を実施するための手順は、主に以下の通りです。
- 顧客満足度調査を実施する目的を明確にする
- 調査対象者を選定する
- アンケート項目を決める
- 顧客満足度調査の実施方法を決める
- 調査を実施した回答を集計・分析する
ここでは、それぞれの手順を解説します。
1.顧客満足度調査を実施する目的を明確にする
顧客満足度調査を実施するためには、最初に実施する目的を明確にします。
実施する目的が明確になれば、目的に応じて質問項目やテーマ、質問数などが定まりやすくなります。また、内容がぶれてしまい何を質問したいのかわからなくなる心配もいりません。
例えば、「商品・サービスの質に関するアンケートなのか」「商品・サービスの改善案を得たいアンケートなのか」など目的はさまざまです。そのため、明確な目的を決めた上で進めていきましょう。
2.調査対象者を選定する
調査する目的が明確になったら、続いて調査対象者を選定します。
商品・サービスの利用者の中には、初めて利用する方からリピーターで何度も利用している方まで幅広く存在しています。また、どの顧客層を対象者にして調査するのかで調査結果に大きな差が出ることも少なくありません。
そのため、最初に決めた調査目的に応じて適切な対象者を選定するのが大切です。例えば、前回と今回の比較をしてもらう場合は、前回も利用しているリピーターが対象者です。
3.アンケート項目を決める
調査対象者が決まったら、その対象者に適したアンケート項目を決めていきます。
例えば、新規顧客が調査対象者の場合「〇〇を知ったきっかけを教えてください」などの項目を設置します。反対に、リピーターが調査対象者なら「〇〇を再度購入した理由を教えてください」などが最適です。
対象者に応じて適切な項目を設置すれば、より回答しやすくなり回答率の向上を期待できるようになります。ただ、この時に複雑な質問や長文での質問を設置すると回答負担が高くなるため、注意が必要です。
4.顧客満足度調査の実施方法を決める
アンケート項目が決まったら、実施方法を決めていきます。
アンケートの実施方法として一般的な方法は、WebフォームやSNSを使ったWebアンケートです。
低コストで多くの顧客に回答してもらえるため、時間や手間をかけることなく大量の回答を得られます。他にも、試食会やイベント会場、取扱店舗に訪れた顧客に向けて実施する方法も効果的です。
アンケートの実施方法は、企業やテーマの商品・サービス、対象者に応じて適切に判断しましょう。
5.調査を実施し回答を集計・分析する
最後に、実施したアンケートの調査結果を集計・分析していきます。
対象者や実施方法によっては、膨大な回答数が集まっている場合もあるため、適切な集計・分析方法の検討が大切です。また、必要に応じてツールを活用して効率的に回答を集計・分析する必要もあります。
しっかりと回答を集計・分析し、商品・サービスの改善や新商品・サービスの立案につなげられれば、自社の利益獲得や集客で大きく貢献します。
顧客満足度調査を実施する際に注意すべきポイント

顧客満足度調査を実施する際に注意すべきポイントは、主に以下の通りです。
- 個人情報の取り扱いをしっかりと明記する
- アンケート回答者に負担がかからない質問数・回答方式を採用する
- 調査目的を明記した上で回答してもらう
- バイアスがかかる質問内容を設置しない
アンケートに回答する対象者は無償で対応してくれているため、できるだけ回答に負担をかけないことが大切です。
特に、複雑な質問や質問数の多いアンケートは途中離脱を招く場合もあるため、注意しておきましょう。
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ここでは、それぞれの特徴を解説します。
顧客満足度調査のフォーム作成が簡単にできる
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回答に応じて質問を出しわけできる
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顧客満足度調査を実施して顧客ニーズの理解を深めよう!

顧客満足度調査は、商品・サービスの品質向上やリピーター・ファン獲得のために適しています。
さらに、競合他社との比較や自社の強み・弱みを把握する際にも、とても役立つ調査手法です。ただ、実施する際は目的を明確した上で質問内容や対象者の選定を行わなければ、適切な回答を得ることが難しくなります。
適切な回答を十分に収集して、自社の品質改善や施策立案で役立てるためにも、調査手順からしっかりと検討するようにしましょう。
また、顧客満足度調査を実施する際にもおすすめなフォーム作成ツール「formrun」には、主に以下の特徴があります。
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