アンケートサイトの大手である「マクロミル」の姉妹サイト「ミルトーク」。ミルトークを利用することで、企業はインターネット上のユーザーと気軽に直接コミュニケーションをとることができます。
商品の企画やサービス運用、マーケティングにおいて、ユーザーの意見と取り入れるために、ミルトークの利用を検討している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ミルトークの概要や特徴的な機能、料金プランなどについて解説していきます。サービスのメリット・デメリットや活用事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
ミルトークとは
ミルトークは、株式会社マクロミルが運営するWebサービスです。
コミュニティーサイトのような感覚で様々なユーザーと直接意見交換ができ、掲示板に意見や情報を投稿することもできます。さらに企業側は、掲示板を通して商品やサービスの意見や要望を募り、気になるユーザーとは直接やりとりもできます。これにより、さらに深掘りした意見などを聞くことも可能です。
投稿できる情報のカテゴリが豊富で掲示板数も多く、さまざまな分野の旬な情報を手に入れたり、意外性のあるアイデアなどをリアルタイムに集めることもできます。そのため、企業の商品開発担当者やマーケターに向いているサービスと言えるでしょう。
調査会社を通さずにユーザーと直接やりとりができ、基本的な機能は無料で使えます。利用企業はとても幅広く、サービスを開始してわずか10ヶ月で利用企業数が2,000社を突破したという実績があり、広告代理店や情報・通信など、幅広い業種の企業が利用しています。
また、ミルトーク上で活動を行うと「ペチャ」というポイントが貯まり、そのポイントを商品や現金に交換することもできます。
Webアンケートを作成するツールやネットリサーチツールが多数存在しており、これらを活用することで簡単かつ効率的にアンケート調査を実施できます。
調査目的に合わせて最適なツールを選ぶためのポイントを下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
【無料あり】Webアンケート作成ツール・システム11選を比較!選び方も解説
ミルトークの特徴的な機能
ミルトークにはマーケティングの促進が期待できる、特徴的な機能が3つあります。
きいてミル
「きいてミル」は、法人の会員が作成した掲示板に意見を投稿できる機能です。企業は気になるテーマで掲示板を作成し、ユーザーの生の声を集められます。
無料プランでは1日5個まで掲示板を作成でき、有料のプランでは、掲示板の作成可能数は無制限です。有料オプションを追加することで参加者を年齢や性別、職業などの属性で絞り込むことが可能となり、該当するユーザーのみが回答できるといった機能も備わっています。
また、掲示板に画像を投稿し、「どの画像がよいか」などといったアンケートも取ることができるため、ABテストとして使用することもできるでます。掲示板に投稿されたコメントや、ユーザーの属性はCSVデータでダウンロードできるため、分析や会議資料としても効果的な機能です。
トークルーム
「トークルーム」は、チャット形式でユーザーにオンランインでインタビューができる有料の機能です。「きいてミル」の掲示板で気になるユーザーがいた場合、トークルームに招待して直接コミュニケーションが取れます。
トークルームには10人までユーザーを招待でき、非公開で双方向のコミュニケーションが可能なため、踏み込んだ内容での意見交換ができます。
また、招待したユーザーとの会話を終了したい場合や他のユーザーからの意見が聞きたい場合には、ユーザーの入れ替えが可能です。トークルームは立ち上げてから2週間利用できるため、ユーザーの意見を深掘りし、商品開発やマーケティング施策などに意見を反映できるでしょう。
きょうのひとこと
「きょうのひとこと」は、ユーザーが商品、サービスに対して感じている不満や要望、意見が自由に投稿される機能です。
投稿内には、「あったらいいな」と思うようなアイデアが投稿されている場合も多いため、商品開発や販売戦略のヒントになるような投稿を見つけられるかもしれません。
投稿には「わかる」ボタンで共感を示すこともできるため、ユーザーが抱えるニーズを掘り起こしたい場合にも活用できます。
ミルトークの3つのメリット
企業のマーケティング担当者は、ミルトークを利用することで以下3つのメリットが得られます。
1.掲示板を簡単に作成できる
ミルトークでは掲示板を簡単に作成できます。「きいてミル」の掲示板を、「お題」と「カテゴリ」を用意するだけで簡単に作成ができます。
また、お題によっては掲示板を作成してから5分後には回答が集まるため、会議中や商談前などに「少し意見を聞きたい」といった時でもすぐに抽出できるでしょう。
掲示板を作成する際は、以下の3つを意識すると有意なコメントが集めやすくなります。
- お題を見ただけで全ての内容が伝わるようにする
- 1つの掲示板につき質問は1つにする
- ベストアンサーの選出を予告する
特に3番目のベストアンサーは、回答者のモチベーションが上がりやすくなるおすすめの機能です。ベストアンサーに選ばれたユーザーは100ポイント贈呈されるため、より詳しく丁寧にコメントを記載してもらえるはずです。
2.コストを抑えられる
ミルトークは無料で登録でき、掲示板も無料から1日5個まで立ち上げることができるため、コストを抑えながら、消費者とのコミュニケーションが可能です。また、ユーザーが意見や要望を投稿する「きょうのひとこと」も完全無料で利用できます。
無料プランでは1掲示板につき100コメントを受付可能で、掲示板に寄せられたコメントは30コメントまで閲覧できます。制限はありますが、ユーザーの貴重な意見を無料で30件聞けるサービスは、ミルトーク以外存在しないでしょう。
3.時間と場所を選ばずにインタビューできる
ミルトークの投稿はPC・スマホどちらからも可能であるため、業務の合間や移動中であってもインタビューができます。ちょっとした空き時間などに掲示板を閲覧し、気になるユーザーがいたらトークルームに招待してコミュニケーションを図ることも可能です。
本来ならインタビューに呼びづらい妊婦の方や小さな子どもがいる方、遠方にいてなかなか足を運びづらい方でも、スマホ1台でインタビューができます。このようなメリットがある点も、ミルトークならではの特徴の1つです。
ミルトークの2つのデメリット
便利な機能が多いミルトークにも、以下2つのデメリットが存在するため、利用前に確認しておきましょう。
1.無料プランだと使える機能が限られている
ミルトークは基本無料で利用できますが、無料プランでは使える機能に制限があります。
例えば、「きいてミル」の機能では無料版の場合、掲示板作成数が1日5個までと限らています。掲示板に参加するユーザーの属性絞り込みや画像の挿入、データのCSVダウンロードなども、無料プランでは使用できません。
また、ユーザーと直接コミュニケーションが取れる「トークルーム」は、有料プランから利用できる機能となっているので注意が必要です。無料プランでも、追加オプションを使うことでトークルームを利用できますが、1回につき6万円の費用がかかるため注意しましょう。
2.掲示板作成はPCからしかできない
ミルトークの「きいてミル」の掲示板は、PCからしか作成できないというデメリットがあります。そのため、外出先や移動中などにスマホから掲示板を作成したい場合には向かないかもしれません。
コメントの閲覧や「トークルーム」への招待はスマホからでもできるため、外出などでPCが使用できない環境になる場合は、事前にPCで掲示板を作成するとよいでしょう。
ミルトークの料金プラン
ミルトークには、無料も含め3つの料金プランが用意されています。
各プランの料金や利用できる機能などは以下の通りです。
無料プラン | ベーシックプラン | プレミアムプラン | |
料金 | 0円 |
|
|
きいてミル(掲示板作成数) | 5個/日 | 無制限/日 | 無制限/日 |
トークルーム | ×(別途オプションあり) | 50ルーム/月 | 50ルーム/月 |
きょうのひとこと | 〇 | 〇 | 〇 |
ミルトークの活用事例5つ
企業がミルトークを利用することで、商品開発のアイデアとなったり、広告作成のヒントが見つかったりという効果が出ています。ここでは、ミルトークが実際に活用されている事例を5つ紹介します。
1.新商品の開発
株式会社メガネスーパーでは、ミルトークの掲示板「きいてミル」を活用し、メガネのデザインやロゴ、ネーミングのヒアリングした結果をもとに商品を製造。その結果1カ月の売れ行きが、類似デザインのメガネに比べ7.4倍も高くなりました。
デザインに関するヒアリングでは、「画像できいてミル」を活用したことで、どのデザインがよいかという意見を集められたようです。消費者がどのような点にカッコ良さを感じるのかといったニュアンスを知るきっかけになりました。
このように、開発者目線では気づきにくい消費者目線のポイントを知ることで、新たな商品を生み出すきっかけにもなります。
参考:ミルトーク|ミルトークで集めた“声”から新作メガネが誕生!ユーザーイノベーションを叶えたミルトークによる開発秘話
2.広告の訴求ポイント調査
犬用の健康食品やサプリメントを販売する株式会社ウィズペティは、新聞広告に使用する訴求ポイントのヒントを探るためにミルトークを活用しました。
「きいてミル」で掲示板を作成し、犬用のサプリメントを購入する際に重視するポイントについての意見を募りました。作成してから10分後にはいくつかの意見が集まり、販促用のデータとして活用できる意見が集まったようです。
ミルトークを利用したことで消費者の本音を引き出すことができ、それらのデータをもとに広告のキャッチコピーや構成のヒントに役立てることも可能です。これらは、消費者の目に止まる広告作成のきっかけになるでしょう。
参考:ミルトーク|10分で“ユーザーの生の声”が集まり出した!
従来のリサーチ概念を覆す、「超速」「低コスト」リサーチを体験
3.プロモーションののヒント発掘
様々なゲームの開発を行うスクウェア・エニックスは、次回作のプロモーションのヒントを探すため、ミルトークの「トークルーム」を活用しました。
トークルームでは、「アプリランキングではどこを見る?」という質問から問いかけ、ユーザーが着目する点や、最終決定となる要素などを知るきっかけとなりました。
ミルトークは従来のアンケートでは知ることが難しい、深掘りした内容を短時間でリサーチできるため、スピーディーな対応が求められるゲーム開発にも適していると言えます。
参考:ミルトーク|一方通行の調査ではなく、会話の中で“本音”を引き出す!ユーザーとの直接トークで、気軽に楽しく「深掘り」リサーチを体験
4.記事ネタとして活用
掲示板「きいてミル」で集まった回答は、オウンドメディアの記事内で「ユーザーの声」として紹介することができます。これにより、記事の信頼性や説得性、ユーザーの興味・関心が高まります。掲示板の内容はCSVでのダウンロードも可能なので、スムーズに記事ネタを探せるでしょう。
活用場所としては、ファッションやヘアスタイルなどの様々な記事を掲載する、キュレーションメディアが挙げられます。
参考:ミルトーク|記事での活用
5.ブランドイメージの確認
「きいてミル」を通して自社のブランドイメージを確認することで、ブランドイメージが正しく伝わっているかを把握できます。
自動車メーカであれば車のブランドイメージを確認することで、プロモーションや広告などの訴求軸を定めることにも繋がります。また、ブランドイメージを向上できるような施策が生まれれば、競合との差別化を図ることもできるでしょう。
Webアンケートの実施ならformrunもおすすめ
ミルトークは、手軽にユーザーとコミュニケーションを取れるという点ではメリットの多いツールですが、自社でWebアンケートを実施するならformrunもおすすめです。
formrunは無料でも設問数無制限のフォームが作成できるツールです。条件分岐での設問にも対応しており、豊富なテンプレートが用意されているため専門的スキルがなくても、デザイン性の高いフォームを簡単に作成できます。
回答も自動で集計でき、集計データのCSVダウンロードや、Googleスプレッドシートとの連携機能もついているので分析もしやすいです。
登録も簡単で無料でも利用できるので、使用感だけでも知りたい方はぜひお試しください。
まとめ:ミルトークを活用してユーザーの意見を効率的に集めよう
ミルトークは多くのユーザーとWeb上で意見交換ができる調査サービスです。ユーザーの生の声を手軽に聞けるため、商品企画や販売戦略、広告の訴求ポイントの調査などに有効活用できます。
無料版では利用できる機能に制限がありますが、簡易的に意見交換をしたい場合には問題なく利用できるでしょう。
Webアンケートを実施する方法には、ミルトーク以外にも様々な種類があります。formrunなら、無料プランでも設問数無制限のフォームを簡単に作成できます。
フォーム内に画像を添付することができ、収集したデータのCSVエクスポートも可能なため、ユーザーの意見を分析する際にも役立ちます。
無料でも利用できるため、まずは試しに使ってみたいという場合にもおすすめです。