顧客から注文が入り、発送するまでの間にはいくつもの業務があります。こうした受注に関する業務は、ミスなくスピーディーにこなすのが理想です。しかし、受注管理担当者の中には、日々の受注管理がスムーズに進まず頭を悩ませる人もいます。
そこで、煩雑な受注管理を自動でこなす、受注管理システムの導入が進んでいるのです。
この記事では、受注管理システムの導入を検討する際に押さえておきたいシステム選びのポイントや費用相場についてわかりやすく解説します。また、煩雑な受注管理業務を自動化できる、おすすめの受注管理システムを紹介しますので参考にしてください。
目次
受注管理システムの選び方とは?7つのポイント
業種や規模、業態により、最適な受注管理システムは異なります。自社に最適なシステムを導入するために、考慮すべき7つのポイントについて解説します。
受発注の担当者にとって使いやすいシステムか
どんなに機能性に優れた受注管理システムでも、操作が難しく、受発注の担当者が使えなければ意味がありません。
導入前に、実務を行う担当者にデモ画面を扱ってもらい、現場ではたらく人の目線で操作性を確認しましょう。
リリースされているシステムには、初心者が簡単に操作できるよう設計されているものが多くあります。たとえば、弊社が提供している「formrun」もその1つです。受注用のフォーム作成から問い合わせデータの管理までを簡単に一元管理できるよう、わかりやすい操作性・視認性にこだわっています。
これまで使用しているシステムとの連携ができるか
受注管理システムを選ぶ際は、在庫管理システムや会計システム、メッセージツールなど、すでに利用しているシステムと連携可能か確認しましょう。
既存システムとの互換性がないと、情報共有がスムーズに行えないため、業務効率が下がる可能性があります。
多くのシステムと連携させることで、業務の流れがスムーズになり、人的ミスが防止できます。
情報セキュリティは万全か
受注管理システムでは顧客の個人情報を扱います。そのため、情報管理やセキュリティが万全なシステムを選択する必要があります。
導入を検討しているシステムの個人情報保護やデータバックアップの方法は、事前に調べておきましょう。
具体的には、下記の内容が情報セキュリティ対策の一例として挙げられます。
・情報セキュリティマネジメント(ISO)の資格取得の有無
・プライバシーマークの認定
・通信情報の暗号化
・サーバの監視体制
・データアクセスの制限や管理
費用に見合う効果が得られるか
受注管理システムを導入する前には、費用に見合う効果が得られるかを検討しましょう。
高額なシステムを導入しても、十分な費用対効果が得られなければ意味がありません。機能が豊富に用意されていても、担当者が使いこなせなければ、かえって業務効率を低下させる可能性があります。
だからこそ、導入費用に見合う成果を得られる受注管理システムを選ぶことが重要なのです。
システムの管理・運用に適した人材がいるか
受注管理システムを導入した後には、システムの管理・運用を行うための人員が必要です。
システムを管理・運用する人材がいないと、運用ルールや業務フローが煩雑化するおそれがあります。
現状、社内にシステム管理ができる人材がいない場合は、新たな人材を雇う必要があります。新たな人材を雇う場合は、システムに直接かかわるコストや時間に加え、採用活動に労力がかかることを念頭に置いておきましょう。
サポート体制は万全か
受注管理システムはいつ、いかなるトラブルが発生するかわかりません。
受発注がスムーズにいかなくなると、会社の売上に大打撃です。システムの障害確認や復旧は、迅速かつ適切に対応する必要があります。
システムの提供会社が、どのようなアフターフォロー・導入後のトラブル対応をしているのか、確認しておくのがおすすめです。
十分な導入実績があるか
導入を検討しているシステムの実績や事例は、必ず確認しておきましょう。導入実績が豊富、あるいは大手企業が導入している受注管理システムは、大規模な受発注に対応できる優秀なサービスだと想定されます。
特に同じ業界での導入実績は、導入後の稼働のイメージを具体的にもてるよい参考材料です。
弊社の「formrun」は、業種や利用用途、企業規模でソートをかけながら、導入事例を確認いただけます。
受注管理システムの費用相場
どんなに機能が優れた受注管理システムでも、予算を超過したり費用対効果に見合わなかったりする場合があります。
そもそも一般的にどのくらい費用がかかるものなのか、受注管理システムの費用相場を、初期費用・月額費用にわけてご紹介します。
初期費用の相場
受注管理システムの初期費用とは、会社内で正常に稼働するようシステムを設計し、導入するのにかかる費用です。費用相場は30,000~150,000円が目安となります。
事業規模が大きかったり、事業形態にあわせて複雑なカスタマイズを要する場合は、初期費用が100万円を超える場合があります。事前にシステムの要件定義をしてもらい、見積もりをとりましょう。複数企業に相見積もりをとると、妥当な金額が見えてくるのでおすすめです。
インターネットサーバーを経由して利用するクラウド型の受注管理システムの場合は、初期費用を無料にして、月額利用料のプランのみ提示しているサービスがあります。
月額費用の相場
初期費用とは別に、システム利用料として月ごとに費用が発生する場合があります。搭載する機能や扱うデータ件数により異なりますが、5,000円~150,000円が費用の相場です。
サービスの中には、従量課金制を採択し、月額利用料をおさえる代わりに、データ件数が増えるごとに料金が増すよう設計されている場合があります。
自社の事業形態に合わせて個別に機能をカスタマイズすることで利用料が変動します。詳細な費用は、提供元の会社に見積りをもらって確認しましょう。
無料で利用できる場合がある
受注管理システムは初期費用・月額費用が発生する場合がほとんどですが、一部無料プランを提供しているサービスがあります。いきなり高額なシステムを利用するのが不安であれば、いったん無料プランでスタートし、使い勝手を確認するのがおすすめです。
無料プランのサービスは、一部機能が制限されたり扱えるデータ数に限りがあったりと、使う上で制約がありますので、事前に確認しましょう。
弊社が提供している「formrun」では、トライアル期間の制限なく無料でサービスをご利用いただけます。使っていくうちに、会社規模にあわせて機能を拡充する場合は、より上位のプランに切り替えることが可能です。
受注管理システムを比較!おすすめ10選
受注管理システム選定のポイントや費用相場を踏まえた上で、受注管理の自動化に役立つ、人気の受注管理システムを紹介します。
フォーム作成が簡単!注文管理・個別連絡まで一元管理|formrun(フォームラン)
formrunは、デザイン性の高い注文フォームを簡単に作成できるフォーム作成ツールです。フォームの作成から注文の管理までを、一貫してできる点が特徴です。自動返信メールの自由な設定が可能で、管理画面から顧客との個別連絡まで対応できるので、顧客との連絡の負担が少なく済みます。
また、Shopifyとの連携や高い安全性など、他社にはないポイントが魅力です。
作成した注文フォームにオンライン決済サービスを設定しておけば、決済機能付きのフォームを作れます。注文時に商品代金を事前決済するといった活用が可能です。事業者にとっても受注後にキャンセルされにくいといったメリットがあります。
料金設定は月額0円~25,800円までのプランがあるため、事業規模や必要性に応じて自社に合ったプランを選択できます。有料プラン加入でも、無料トライアル期間が用意されているので、試しに使ってみたいという企業におすすめです。
【主な機能】
フォーム作成
通知機能
問い合わせ
問い合わせデータ管理
【システムとの連携】
メール、Slack他通知機能と連携
Salesforce
Shopify
オンライン決済機能連携
【セキュリティ】
ISO27001取得
プライバシーマーク取得
SSL/TLSの採用
AWSの採用
【無料体験】
14日間無料体験
【費用】
FREE:月額0円
BEGINNER:月額5,980円
STARTER:月額12,980円
PROFESSIONAL:月額25,800円
受注業務を効率化する機能が豊富|CROSSMALL(クロスモール)
CROSSMALLは、ネットショッピングの運営に必要な機能が豊富に用意されている受注管理システムです。在庫管理や商品登録、受注処理の自動化など、さまざまな機能が用意されているため、受注業務全体の効率化が期待できます。
POSとの連携が可能なため、実店舗在庫との連動が容易です。月額費用は、出店数や商品数によって異なります。
【主な機能】
在庫管理
商品登録
受注管理
発注・仕入管理
注文分
【システムとの連携】
POS
Mail Dealer対応
ロジクラ
【セキュリティ】
ISO27001取得
プライバシーマーク取得
【無料体験】
オンラインデモ無料体験
【費用】
スーパーライトプラン:月額5,000円×サイト数(3サイトまで)
プラン1000:月額9,000円×サイト数
プラン3000:月額14,000円×サイト数
プラン5000:月額18,000円×サイト数
プラン15000:月額23,000円×サイト数
初心者でも安心!使いやすさ重視のシステム|助ねこ
助ねこは、サポート品質や使いやすさを重視し、直感的に利用できることで人気の受注管理システムです。助ネコが実施した利用者アンケートによると、約99%の利用者が満足しているという結果が出ています。
受注管理や在庫管理、商品登録などさまざまな機能が用意されていますが、必要な機能だけ利用することも可能です。プランによって異なりますが、初期費用に30,000円~の費用が必要となります。
【主な機能】
受注管理
お客様サポート
API、メール自動取り込み
顧客管理
【システムとの連携】
各種後払い決済
ロジザードプラス
Yahoo!ロジスティクス
イー・ロジット
楽天スーパーロジスティクス
Amazon FBA マルチチャネル
【セキュリティ】
ISO27001取得
ISO27017取得
SSL対応
ファイヤーウォール対応
【無料体験】
30日間無料体験
【費用】
受注管理Lite:初期費用30,000円 月額2,000円~
受注管理ベーシック版:初期費用30,000円 月額契約:月額15,000円~
受注管理Plus:初期費用:30,000円 年間契約月額80,000円~
助ネコPremium:初期費用:別途見積もり 年間契約:別途見積もり月額150,000円~
ネットショップ運営のノウハウを集結|ネクストエンジン
ネクストエンジンは、ネットショップ事業を展開するHamee株式会社が開発・運営している受注管理システムです。現役のネットショップ運営会社が提供しているシステムのため、使い勝手が良いと評判です。
さらに2018年7月にネット経済新聞が実施した調査では、導入実績業界No.1を獲得しています。受注件数により料金が決まるため、運営店舗数や商品点数による追加費用が不要です。月額費用は受注件数400件までで11,000円からとなっています。
【主な機能】
受注管理
在庫管理
商品登録管理
仕入発注
分析機能
【システムとの連携】
楽天マルチ決済
e飛伝
楽天スーパーロジスティクス
ロジザードZERO
POS
freee
【セキュリティ】
JIS Q 150001取得
プライバシーマークの取得
【無料体験】
30日間無料体験
【費用】
受注件数400件まで:基本料金月額10,000円~
受注件数401件~1,000件:基本料金月額10,000円+受注1件あたり25円
受注件数1,001件~3,000件:基本料金月額10,000円+受注1件あたり20円
受注件数3,001件~5,000件:基本料金月額10,000円+受注1件あたり15円
受注件数5,001件~7,000件:基本料金月額10,000円+受注1件あたり10円
受注件数7,001件~:基本料金月額10,000円+受注1件あたり5円
煩雑な通販事業の受注管理をより効率的に|GoQSystem(ゴクーシステム)
GoQSystemは、複数のモールとカートを連携させ、煩雑化する通販事業の受発注業務を一括で対応できるクラウド型の受注管理システムです。
簡単な初期設定と使いやすい管理画面で、担当者の実績や経験を問わずに業務にのぞめます。月額定額制で、注文件数が増えても安心です。
【主な機能】
受注管理
在庫連携
商品管理
物流管理
売上管理
【システムとの連携】
楽天市場
Yahoo!ショッピング
Amazon
auPAYマーケット
メイクショップ
カラーミー
【セキュリティ】
SSL(情報の暗号化)の採用
2ステップ仕様のログイン画面
24時間365日データサーバの有人監視
【無料体験】
20日間無料体験
【費用】
フリープラン:無料
受注管理プラン:初期費用30,000円+月額15,000円
受注・在庫連携管理プラン:初期費用40,000円+月額29,800円
受注・商品・在庫連携管理プラン:初期費用50,000円+月額44,800円
受発注業務を全自動化!効率重視のシステム|コマースロボ
コマースロボは、複雑な受発注業務を自動化することで、手間と時間を削減できる受注管理システムです。内蔵された処理ロボットにより受注データの精査や確認作業を短縮します。
初期費用0円に加え、倉庫管理システムと一体型のサービスなので、安価な月額利用料で提供されています。
【主な機能】
受注管理
在庫管理
倉庫管理
ハンディー機能
自動出荷機能
【システムとの連携】
楽天市場
Yahoo!ショッピング
Amazon
auPAYマーケット
各種決済サービス
各種宅配サービス
【セキュリティ】
ISMS取得
プライバシーマーク取得
【無料体験】
なし
【費用】
Starterプラン:5,000円/月
自動出荷プラン:10,000円/月+従量課金/月
SCMプラン:30,000円/月+従量課金/月
受発注に加え売上・請求管理+インボイス対応まで|楽楽販売
楽楽販売は、売上管理や収支管理に特化したクラウド型のシステムです。受注管理の機能が使えるほか、売上・原価計算や請求・計上処理を自動化できます。
受発注に関する業務を自動化・一元管理することで業務改善するのに加え、納品後の電子帳簿保存法・インボイスの対応までケアできる点がポイントです。
【主な機能】
受注管理
発注管理
見積管理
請求管理
【システムとの連携】
各種会計・入金システム
楽楽精算
楽楽明細
配配メール
MailDealer
【セキュリティ】
SSLクライアント認証
IPアドレス制限
バックアップ
【無料体験】
なし
【費用】
初期費用150,000円+月額費用70,000円~
アナログな受発注業務をIT化!業務をもっとスムーズに|CO-NECT(コネクト)
CO-NECTは、BtoB向けの受注管理システムです。電話・FAXにて受発注を行っている会社の課題解決を掲げています。
発注者は無料でシステム利用でき、受注側にはスマホやPCから届いた注文がオンライン上で自動処理され、発注・伝票作成までをスムーズに対応できます。
面倒な受注書・発注書の作成がWeb上で完結できるので、業務効率化に大きく貢献します。
【主な機能】
受注管理
発注管理
【システムとの連携】
サイトに記載なし
【セキュリティ】
セキュリティマネジメント認証基準:JIS
【無料体験】
2週間無料体験
【費用】
各種プランの料金はフリープラン申し込み後に確定
BtoBのECビジネスに特化したシステム|アラジンEC
アラジンECは、BtoBのECビジネスに特化した受注管理システムです。企業間の取引に必要な機能をパッケージ化し、カスタマイズせずに満足して使用できます。
5000社以上のBtoB企業をバックアップしてきた知見とノウハウで、充実したサポートが受けられるのが魅力のひとつです。
【主な機能】
受注管理
発注管理
出荷管理
在庫管理
【システムとの連携】
各種決済サービス
各種宅配サービス
【セキュリティ】
プライバシーマーク取得
【無料体験】
なし
【費用】
企業ごとにプラン・見積りを提案
安心の導入実績を誇る業務改善の先駆者|BtoBプラットフォームTRADE
BtoBプラットフォームTRADEは、見積りから発注・請求までを一括で管理することで、抜本的な業務改善を提案するBtoB向けの受注管理システムです。発注情報のテンプレート化や取引データの集約により、煩雑な業務をシンプルで分かりやすく整理します。
導入実績は100万社以上に及びます。建設業・小売業・金融業まで幅広い分野で利用されているプラットフォームです。
【主な機能】
見積管理
発注管理
納品・検収管理
請求管理
【システムとの連携】
サイトに記載なし
【セキュリティ】
通信の暗号化
ファイアウォール
IPS・WAF
2段階認証
ISMS
【無料体験】
不明
【費用】
企業ごとにプラン・見積りを提案
受注管理システムの導入事例
実際に受注管理システムを導入することで、受発注業務の効率化に成功した会社が多数あります。
今回は、弊社が提供する「formrun」を、受発注業務に利用している会社の導入経緯・感想を紹介します。
注文入力ミスを防ぎ、個別連絡や入力修正にかかる時間を効率化|モロフジ株式会社様
法人向けに胡蝶蘭やフラワースタンドの提供を行っているモロフジ株式会社様。
注文者の入力ミスが多発していた点や、注文後の連絡業務の煩雑化に課題を感じ、より使いやすいシステム導入を検討していく中でformrun導入を決定いただきました。
視認性のよい管理画面とメールのテンプレート機能を駆使し、連絡業務の時短に成功!フォームアシスト機能で注文者の入力ミスが減り、顧客満足度の向上にも貢献しています。
>>オーダー時のやり取りが50%削減!注文者と販売者どちらのミスも解消したformrunの使い方を紹介!(モロフジ株式会社様)
入力情報を自動取り込み!見積り作成時間を大幅に短縮|WOW WORKS株式会社様
イベントの運営サポートとWebマーケティングを事業軸としてもつWOW WORKS株式会社様。
イベントで使用する備品・機器の貸出を受け付け見積りを出す上で、お客様が入力される情報をフォーマット化し、自社内での作業を効率的に行いたいという思いで、formrunを導入いただきました。
いままではお客様が入力した情報を手打ちしていましたが、Salesforceとの連携で入力時間を大幅に短縮しました。見積り作成にかかる時間が減り、受注率のアップにつながったそうです。
・お見積り作成の手間が1/3まで削減!Salesforce連携を駆使したformrunの活用方法をご紹介(WOW WORKS株式会社)
受注後の発送対応・チーム内への共有までひとつのツールで一元管理|株式会社TKF様
サイエンスブランド「ミラブル」の正規販売代理店として、商品の受発注から見積り相談、アンケートによる顧客調査を請け負う株式会社TKF様。
自社で内製化できるフォーム作成ツールを探す中でformrunを知り、formrun上でメールのやり取りの記録を残せる点に関心をもち、導入を決めていただきました。
お客様・信販会社・配送会社とさまざまなやり取りが発生する中、管理画面のステータス機能でやるべきタスクを漏れなく対応。お客様とのやり取りをメモ機能で残し、チーム内への共有コスト削減にもつながったそうです。
・【ステータス×メモ】で複雑な対応フローも引継ぎなしで即座に把握!お客様とのやりとりが多い業務にこそformrunが必須の理由は?(株式会社TKF 様)
受注管理システムとは?
受注管理システムとは、「顧客からの注文を受け商品を発送するまでを一元的に管理するシステム」を指します。場合によっては、在庫管理や仕入業務、会計業務などとも幅広く連動しているタイプもあります。
一般的な受注管理の流れ
一般的な受注管理業務は、下記のような流れです。業務内容によっては、受注前に見積作成が必要となる場合があります。
- 顧客より注文を受け、受注伝票を発行
- 受注伝票に基づき出荷、請求書とともに商品発送
- 在庫管理、仕入管理を行う
かつて受注方法が電話とFAXに限定されていた頃は、自社システムでの対応で十分でした。しかし、昨今では受注受付窓口は電話や自社サイトへの直接注文に加え、Amazonや楽天市場などのECショッピングモールと多岐に渡ります。そのため、各サイトごとの受注管理が必要となるのです。
それに伴って業務が煩雑化してきており、ヒューマンエラーの一因となっています。煩雑な受注状況を一元化し、エラーを防止できるのが、受注管理システムです。受注管理システムを利用することで、人件費の削減にもつながります。
受注管理システムを導入すべき業界・業種
受注管理システムは、受注方法が多岐に渡る業界や多数の商品を扱う業種で使用されています。
自社サイトだけでなく、Amazon・楽天・Yahoo!Japanといった複数のECショッピングモールに出店している場合、受注確認や発送のお知らせ、在庫管理、顧客との連絡のために、毎回各サイトへログインしなければなりません。
各ショッピングモールごとにレイアウトや細部は異なるため、人的ミスが生じやすい状況となります。1つのモールで出荷された情報が別のモールの在庫には反映されないので、在庫管理にも注意が必要です。
受注管理システムを利用することで、複数サイトの発注情報や在庫情報の一元管理ができます。これまで手作業にしたことで生じていた、細かなミスやその対応の時間がなくなります。
受注管理システムを導入するメリット・デメリット
受注管理システムを導入することで、受発注に関する業務を自動化し、工数・人件費を削減したり、人的ミスを軽減したりするメリットが期待できます。
受注伝票や請求書などを電子化するため、紙・インクなどの消耗品にかかる費用削減にもつながります。
一方で、受注管理システムを導入・運用すること自体にコストがかかる点がデメリットです。また、担当者や従業員が新しい受注管理システムに慣れるための時間が必要な点を考慮しなければなりません。加えて、従業員が現状の受注管理手法に慣れている場合は、新システムを導入する意義を明確に伝えるのに労力がかかります。
すでに会計システムや販売管理システム、クレジットシステムなどを利用している場合は、連携できないケースがあるので事前に確認しましょう。
受注管理システムの機能
受注管理システムとしてリリースされている各社のサービスには、受発注業務の効率化につながる便利な機能が豊富に搭載されています。
受注情報の管理
受注管理システムは、複数のモールやカートの受注情報を一元管理します。
受注時には個人情報や注文情報、配送方法、決済情報などの情報が送信され、サーバーに保存されます。その後、保存された情報を管理し、商品を送付するときに、配送業者の出荷システムへ取り込むための出荷データを作成するのです。
このように、受注に関する情報を1つのシステムで一括管理します。
参考:https://goqsystem.com/about/order/feature-order-system
在庫管理
複数のモール情報を一元化できるため、在庫管理もリアルタイムで管理できます。
複数のモールに出店していると、各店ごとに在庫数を確認しなければなりません。受注システムを利用することで、各店舗ごとに最新の在庫量が引き当てられます。
出荷管理
受注管理システムには、受注された商品の出荷・納品プロセスが管理できる機能を搭載しています。
受注情報をもとに出荷数量・出荷先を割り出し、適切に納品・発送されるまでの流れを一元管理することで、顧客に間違いなく商品・サービスが届くようコントロールします。
受注管理に関する業務の自動化
受注管理システムは、受注後の業務を自動化します。
具体的には、受注受付後の出荷指示、メール対応、注文確認といった業務の自動化が可能です。
顧客対応機能
受注や出荷に関して顧客からの問い合わせに対応できるよう、顧客ステータスを管理したり、必要な対応のリマインドを通知する機能が備わっている場合があります。
顧客ニーズに合わせた柔軟な対応が可能です。
見積もり・注文伝票・請求管理
見積もりや注文伝票を作成したり、請求情報を管理したりする機能です。
手作業で個別に情報を入力すると時間がかかりますが、受注管理システムに保存された情報を自動的に取り込んで作成・管理するため、大幅な時短が見込めます。
メール送信機能
メールなどで顧客に納期や注意点を知らせることが可能です。
システムによっては自動送信機能で、予め設定を付与しメール連絡の漏れを防げます。
マルチチャネル対応
Web・電話・店舗などさまざまな販路で受けた注文を一元管理できるのが、受注管理システムの強みのひとつです。
通販事業で幅広い販路をもっている会社であれば、マルチチャネル対応ができるシステムを選びましょう。
受注管理システムの導入手順
受注管理システムをはじめて導入する場合は、下記の手順を参考にして、検討事項が漏れないように導入するのがおすすめです。
自社の業務フローを見直し、課題・問題点を洗い出す
実際にシステムを利用する現場の担当者へのヒアリングは、システム導入の大事なファーストステップです。自社の業務フローを把握し、どこに課題があるのかを洗い出しましょう。
システム導入で解消すべきポイントを明確にして、システム選びの参考にします。
システム会社に連絡し、自社の状況を伝える
自社の受発注業務に関する課題と要望をまとめて、システムを提供している会社に連絡します。アポイントを取りつけ、自社の状況を伝えましょう。
システム導入をどのくらいの予算で実施したいか、いつまでに導入したいか、費用感やスケジュールの要望も伝えてください。
システムサービスの紹介・提案を受ける
自社の要望を確認したシステム会社は、利用する上で最適な機能設計・プランを提案してくれます。搭載機能やセキュリティはもちろん、自社の業界および規模に合っている内容かチェックしましょう。
サービス内容に加えて、担当者の対応・コミュニケーションのやりやすさを冷静に見極めます。アフターフォローやトラブル対応での品質に関わるためです。
デモ画面で実際に利用してみる
内容に問題がなければ、本格導入の前に、一度デモ画面で操作できるよう依頼し、試用してみます。
システムの操作性や、他の管理業務との連携が可能かをチェックしてください。実際に受発注業務を行っている担当者に使ってもらうことが大切です。
導入までの費用・スケジュールを決める
試用期間で問題がなければ、本格的な導入に向けて、初期費用・月額費用を明確に確認します。
導入までのスケジュールとともに、実施が必要なタスクも確認しておきましょう。
導入し、様子を見る
費用・スケジュールが問題なければ、契約を取り交わしていよいよ導入です。
導入して終了、ではなく、システム導入後に現場担当者へのヒアリングを行い、使いにくい点がないかをチェックするのがおすすめです。課題があればシステム会社に相談し、プランの見直しや機能のバージョンアップを検討してください。
受注管理システムを導入して効率化と収益増につなげよう
受注管理システムの導入により、受注管理業務が劇的に効率化できます。今まで受注管理にかかっていた時間やコスト、人材を別のことに使えるため、生産性が向上し、収益増加につなげられます。
受注管理システムの導入を検討していて、フォーム作成から注文の管理まで一貫したい場合には、ぜひformrunを無料でお試しください。