Google Apps Scriptを使ってGoogleフォームから自動メール送信する方法について解説

Google Apps Scriptを使ってGoogleフォームから自動メール送信する方法について解説 googleform

紙媒体でのやりとりに、ストレスは感じているけれど、デジタルにどのように移行すればいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、Google Apps Scriptを使ってGoogleフォームから自動メール送信する方法を解説しています。

また、近年Googleフォームから移行をしている企業が多いといわれているformrun」の特徴も解説しています。

Googleフォームとの大きな違いは、プログラミングが不要なこと、マウスだけでデザインの設定ができることです。

お問い合わせ管理など、メール対応ができる便利なポイントもあります。

Googleフォームに比べ、かなり便利になっているにも関わらず、基本料金無料で利用できるのがなによりの特徴です。

フォームを作成するために、プログラミングの知識は必要ないため、近年Googleフォームビジネスに活用していた7割の方はformrunに移行しています。

Googleフォームとformrunの違いは、下記のURLからご参照ください。
>> formrunとGoogleフォームの違い

どのようなフォームでも30秒あれば作れてしまうformrunの詳しい内容は、公式サイトをご参照ください。

Google Apps Script (GAS) とは?

Google Apps Scriptとは、Googleが提供しているプログラミング言語です。Google Apps Scriptの頭文字をとってGAS(ガス)とも呼ばれています。

Google Apps Scriptは、JavaScriptをベースに作られており、JavaScriptとほぼ同じ文法でプログラムを書けます。

Googleが提供しているさまざまなサービスと組み合わせれば、以下のことが可能になります。

  • Googleカレンダーの予定を自動で登録・編集
  • Googleスプレッドシートの内容を元にGmailでメールを送信
  • Googleフォームを自動で作成
  • Googleフォーム上で指定したアドレスにフォームの内容を自動送信
  • スクレイピングで収集したデータをGoogleスプレッドシートに登録

Googleフォームを活用する2つのメリット

Googleフォームを活用する2つのメリット

ここでは、Googleフォームを活用するメリットを以下の2つに分けて紹介します。

  • 簡単にカスタマイズできる
  • 自動集計と入力画面の確認が可能

簡単にカスタマイズできる

Googleフォームの魅力は、初心者でも直感的に操作ができます。通常、申し込みやアンケートフォームを作成する際は、プログラミングなどの専門知識が必要になります。しかし、Googleフォームはプログラミング不要で、どなたでもできるサービスです。

またカラーやレイアウトも自由にカスタマイズでき、企業ロゴやイメージカラーを取り入れることもできます。

自動集計と入力画面の確認が可能

フォームに入力された回答が、ボタンを1つ押すだけで自動で集計されるのが便利なポイントです。

すべての集計が完了してからのチェックではなく、回答状況をリアルタイムで確認できるので、常に状況の把握ができるのもメリットです。

Googleフォームからの自動返信メールを実装する方法【スクリプト付き】

Googleフォームからの自動返信メールを実装する方法【スクリプト付き】

Googleフォームを活用するメリットの知識を深められたところで、Googleフォームからの自動返信メールを実装する方法を紹介していきます。

Googleフォームからの自動返信メールを実装するためには、以下の10個の工程が必要です。

  1. Googleドライブにアクセスする
  2. フォームを設定する
  3. AppsScriptを起動する
  4. メール送信プログラムをつくる
  5. 自動メール送信関数をつくる
  6. 設定情報を記入する
  7. スプレッドシートから情報取得処理を記入する
  8. メール送信処理を記入する
  9. 実行タイミング(トリガー)を設定する
  10. 動作を確認する

ステップ1.Googleドライブにアクセスする

まず、Googleドライブへのアクセスが必要になります。WebブラウザからGoogleドライブへのアクセスがおすすめです。

「ドライブを開く」をクリックして選択しましょう。

Googleドライブにアクセスする

まだログインしていない場合は、先にGoogleアカウントでログインをしておくとスムーズに進められます。

「ドライブを開く」と画像のような画面になります。

ステップ2.フォームを設定する

次のフォームの設定を進めていきます。まず、新規ボタンをクリックしてフォームを選択しましょう。

フォームを設定する

フォームの選択ができたら、フォーム名を設定します。フォーム名の選択ができたら、アンケートの項目を作成していきましょう。

更に詳しくGoogleフォームの作り方について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
>> 【2024年完全版】Googleフォームの使い方を徹底解説|作り方から作成例まで詳しく紹介

2つ目のアンケートを追加する場合には、[+]ボタンをクリックして選択すると作成できます。

メールアドレスの入力を求める場合には、項目を「メールアドレス」として入力方法を「記述式」に変更すると入力が可能になります。

項目の右下「…」の「回答の検証」にチェックをいれて、検証項目として「テキスト」「メールアドレス」を設定することで、フォーム入力時のメールアドレスをチェックする機能を付与できます。

実際にアンケートなどで利用する場合には、上記の手順と同じように進めていけば、オリジナルのアンケートフォームが作成可能です。

必要な項目を入力し、アンケートフォームが完了したら、「回答」のタブをクリックしましょう。

回答保存先設定画面に移動するため「スプレットシートにリンク」をクリックします。

フォームを設定する

「新しいスプレッドシートを作成」にチェックを入れて作成をクリックすると、スプレッドシートに画面が切り替わりアンケート項目が1行目に表示されていれば回答先の設定が正しくできている証拠です。

フォームを設定する

もし、スムーズにスプレッドシートに切り替わらない場合には「スプレッドシートで表示」をクリックして選択してみましょう。

この場合のスプレッドシートは、通常のスプレッドシートと同じです。そのため、必要に応じてファイル名などを変更する必要があります。

更に詳しくスプレッドシートとの連携方法を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
>> Googleフォームをスプレッドシートに連携する方法とは?画像17枚でわかりやすく解説

ステップ3.AppsScriptを起動する

次に、AppsScriptを起動させましょう。先ほど作成したスプレットシートを開き[拡張機能]-[AppsScript]の順でクリックします。

このタイミングでエラーメッセージが発生した場合には、ブラウザのCookieを削除してみてください。

詳しい方法は本記事の最後にある「Google Apps Script実行時のエラーの対処法」の見出しで解説しています。

プロジェクト名は、GASを管理する際に利用する名前です。以下の画像の「無題のプロジェクト」をクリックすると名前の変更が可能になります。

AppsScriptを起動する

プロジェクトに配置されているスクリプトファイルを確認できるのがファイル一覧です。新しいプロジェクトをクリックすると、あたらしいファイルを新規で作成できます。

スクリプトを作成する際に必要な操作ボタンが集約しているのがツールバーです。

概要・エディタ・実行数・トリガー・設定の切り替えができるスクリプトエディタのメニューが表示されています。
スクリプトファイルの編集を行うエリアのことをエディターエリアと呼びます。

ステップ4.メール送信プログラムをつくる

AppsScriptを起動したら、早速メール送信プログラムを作成していきましょう。

コードやスクリプトのことを、ここではプログラムと呼んでいます。

上記をコピー&ペーストするとすぐに作成可能です。

ステップ5.自動メール送信関数をつくる

自動メールを送信するためには、まず送信用の関数をつくる必要があります。関数とは、複数の処理を1つにまとめて記述したもののことを指します。

ステップ6.設定情報を記入する

続いて、メールのタイトルや本文など設定情報を入力していきましょう。

項目
件名[アンケート自動返信]
Toフォーム入力のメールアドレス
Ccなし
Bccなし
送信元自身のメールアドレス
送信元表示名アンケート自動送信ユーザー
本文

上記の内容でメールを作成する場合には、以下のように設定する必要があります。

ステップ7.スプレッドシートから情報取得処理を記入する

次に必要なのは、回答が格納されているスプレッドシートから必要な情報を集めることです。今回の例で必要なのは、メール送信先のメールアドレスと名前ですので、以下のように設定をしましょう。

ステップ8.メール送信処理を記入する

最後にメールを送信する処理のための関数の入力が必要です。以下のように入力すれば、関数が完成します。

メールの送信をするためには、MailApp.sendEmail関数の利用が必要です。

まず引数には、宛先のメールアドレスを入力しましょう。2つ目の引数には件名を入力し、3つ目の引数には本文を入力します。

4つ目の引数には、CcやBccなどのオプションを設定すれば完了です。

ステップ9.実行タイミング(トリガー)を設定する

トリガーを設定しなけえれば、スクリプトは正しく動作しません。スクリプトの正しい設定方法は、コード.gsが選択されている状態でトリガーボタンをクリックして選択します。

メニューが横から表示されます。初回起動時のみ以下の画面が表示されますが「ダッシュボードを表示」をクリックして対応しましょう。

トリガーを追加のボタンをクリックし必要な設定値でトリガーを設定します。設定が完了したら、保存をしましょう。

トリガーに自作したスクリプトを設定する場合には、セキュリティ警告が表示されるので、許可をしてから作業をすすめます。

ポップアップとリダイレクトを常に許可するにチェックをいれ「完了」をクリックし、スクリプトに対して権限の許可画面が表示されるので「許可する」をクリックすれば、スムーズに作業が行えます。

一覧の画面に設定したトリガーが表示されればトリガー設定完了です。

ステップ10.動作を確認する

作成したスクリプトがうまく動作するのか、実際にテストをする必要があります。テストの方法は、まずGoogleフォームの編集画面にてレビューボタンをクリックしプレビュー用のフォームが表示されるのでアンケートに回答します。

アンケートに実際に回答をしてみて、入力したアドレスへメールが送信されていれば正しく動作している証拠です。

もっと簡単に自動返信する方法を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
>> Googleフォームで自動返信を設定する方法3選|スクリプトの設定手順も解説

Google Apps Script実行時のエラーの対処法

Google Apps Script実行時のエラーの対処法

Googleフォームからの自動返信メールを実装する方法を紹介しました。すべての工程を踏んでいても、エラーメッセージがでないとは限りません。

Google Apps Script実行時にエラーメッセージが発生した場合の対処法は、以下の2つがあります。

  • GAS初回実行時にでるエラーの対処法
  • AppsScriptが起動できないの対処法

GAS初回実行時にでるエラーの対処法はありますか?

Google Apps Scriptを初めて実行した際にエラーメッセージが出た場合は、まず権限の有無を確認しましょう。

次に、GASを実行しようとしているGoogleアカウントをクリックして選択します。次に詳細状況の確認が求められるので「詳細」(Advanced)を選択します。

万が一「安全なページに戻る」(BACK TO SAFETY)をクリックして選択してしまうと実行ができないので注意が必要です。

最後に、アクセスの権限を許可します。

AppsScriptを起動できない場合はどうしたらいいですか?

アクセス権を許可しているにも関わらず、エラーメッセージがでる場合には、Cookieの削除が必要です。

まずGoogleChrome を開き、右上のアイコン︙→ 設定 をクリックして選択をします。次に[プライバシーとセキュリティ]を選択し [閲覧履歴データの削除] をクリックします。

[Cookieと他のサイトデータ]のボタンが表示されるので、チェックをしてから[データを削除] をクリックして完了です。

Cookieを削除した後、もう一度AppsScript画面を開いてください。

フォーム作成ツール「formrun」もおすすめ!

formrunにはGoogleフォームのデメリットをカバーできる以下の特徴があります。formrunを利用するメリットは下記の5点です。

  • 簡単に自動メール返信機能が使える
  • テンプレートが豊富
  • EFO(フォーム最適化)に役立つ
  • 問い合わせ管理までできる
  • セキュリティが高い

簡単に自動メール返信機能が使える

formrunには自動メール返信機能が備わっているため、特別な設定は必要ありません。設定画面から「自動返信ON」にチェックを入れて、文面を記載するだけで設定は完了します。

テンプレートが120種類以上ある

formrunはgoogleフォームに比べ、テンプレートが豊富なのが特徴です。120種類以上のテンプレートが揃っているため、幅広い業種や用途に合わせたフォームに対応できます。

EFO(フォーム最適化)に役立つ

EFO(フォーム最適化)に役立てられることもformrunに移行するメリットの1つです。ユーザーに親切なフォームを作成するために必要なEFO機能が、formrunには搭載されています。

例えば以下のような機能です。

  • リアルバリデーション機能
  • 住所補完機能
  • フリガナ自動入力機能
  • 全角入力の自動半角化

ユーザーが入力をストレスに感じないようなフォームを作成できるため、ユーザーの離脱を防止が可能です。

顧客管理まで活用できる

formrunを活用すれば、顧客管理まで対応できます。formrunが活用できるのは、フォーム作成のみではありません。

問い合わせフォームを活用するなら、抜け漏れがないように対応しなければなりませんが、問い合わせから顧客管理まで一括して可能なツールです。

また、formrunは対応状況をステータス別に管理できるのもメリットです。未対応・対応中・対応済み・商品発送済みなど、ステータスは自社が管理しやすいように設定できます。

セキュリティ対策が万全

セキュリティが高いのもformrunの魅力のポイントです。「ISO 27001 (ISMS)」の認証取得やプライバシーマークの付与認定、SSL/ TLSによる暗号化通信、24時間365日のサーバー監視体制など対策がとられています。

フォームを活用する際は、名前や住所、メールアドレスなど重要な個人情報を取り扱います。ユーザーに安心してフォームを利用してもらうためにも、フォームのセキュリティは必須です。

Googleフォームの使い方について知らいたい方はこちらをご覧ください。
>>【2024年完全版】Googleフォームの使い方を徹底解説|作り方から作成例まで詳しく紹介

Googleフォームで作業をより効率的に

Googleフォームで作業をより効率的に

関数の設定は、プログラムのスキルがなければ難しく感じることもあるかもしれませんが、うまく活用できるようになると作業効率がアップします。

googleフォームを活用して、紙媒体で行っていた作業をデジタル化し作業効率をアップさせましょう。

今回の記事では、googleフォームだけでなくビジネス利用の7割が移行しているといわれている「formrun」の特徴も紹介をしました。

formrunはgoogleフォームのデメリットを補っている便利なツールです。プログラミングの知識がない方でも、フォームの作成ができたり、テーマに合わせて多数のテンプレートの中から選択ができるのもformrunだからこそです。

基本料金は無料ですが、作成できるフォーム数やファイル総容量、使用できる機能に制限があります。

有料プランは14日間は無料で使用できるため、まずはFREEプランや有料プランの無料期間で試してみるのがおすすめです。

formrunとGoogleフォームの違いについてもう少し詳しく知りたい方は、下記の公式ホームページをご参照ください。