秋田の伝統的工芸品にまつわるエピソードをお聞かせください

200年をたがやす「工芸」分野プロジェクト

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 「200年をたがやす/CULTIVATING SUCCESSIVE WISDOMS」は、秋田市文化創造プロジェクトの一環として、2021年3月に開館する秋田市文化創造館を中心に、秋田市中心市街地の各所などを会場として開催される展覧会です。食、工芸、生活・産業、舞台、美術という5つの分野を設定し、「200年」という幅で、過去に、そして未来へと旅するようにあきたを探ります。

会期は大きく分けて2つのフェーズで形成され、第一期のオープンスタジオ期間「つくる」ではアーティストや研究者だけでなく、あきたで暮らす人々と共に調査・研究、創作活動を展開します。そして第二期の展示期間「みせる」では、「つくる」の成果を、展覧会を軸に、公演やイベントなどを交え、日々変化する動きある場として公開します。

「 工 芸 」分野キュレーター  /  合同会社casane tsumugu 田宮 慎

 わたしがまだ子どもだった頃、1980年代あたりまででしょうか。かつて、地元の人たちが地元の工芸品を贈り合う文化がありました。わたしの実家にも、たくさんの秋田の伝統的工芸品があり、現役で使われているモノも少なくありません。その一方、戦後の高度経済成長期を経て、時代は大量生産大量消費社会へと急速に変化していきます。より強く壊れにくい、いつまでも新品のように変わらない、色や形が時流を捉えたより安価なモノなど、人々が求める「モノ」も大きく変化していきました。

 そうした時代の変化によって、ここ秋田に限らず、全国の伝統的工芸品の多くは、需要の減少、職人の担い手不足、それらにともなう原材料不足など、年々、これまでになく厳しい局面に立たされていきます。

 秋田県には国の指定をうけた伝統的工芸品が4つあります。大館曲げわっぱ、樺細工、川連漆器、秋田杉桶樽。少なくともひとつは、みなさんのご自宅にあるのではないでしょうか。これらはいずれも暮らしに密着した生活の道具であり、また森林資源から作られているという共通点があります。この事実は、秋田という土地そのものの特徴、歩んできた歴史や文化とも深く関係しています。

 本展覧会では、市民と伝統的工芸品、暮らしと伝統的工芸品との関係を探り、紐解くとともに、かつて日常にあった秋田の伝統的工芸品を、あらためて解説し、理解を深めてもらうことで、再びみなさんの暮らしの中に、ひとつでも多く帰したいと思っています。

 地球温暖化にともなうSDGsの流れ、リノベーションやアップサイクルなどの世界的な潮流は、秋田にも確実にやってきます。前述の通り、秋田の伝統的工芸品は、意図せず、その流れに合致するものばかりです。だからこそ、いま、未来に向けて地元の伝統的工芸品を見直すきっかけをつくりたいと願っています。

 「暮らし」「記憶」「経年変化」などの観点から、あらためて秋田の伝統的工芸品について、原材料や製造工程の物語とともに紹介し、未来の使い手との幸せな関係の発見を目指したいと思っています。

 そこで、秋田の4つの伝統的工芸品にまつわるエピソードをみなさんからお聞かせいただきたいと思っています。

「祖父母の代から受け継がれ大切に使い続けているもの」
「何かの記念に購入した、またはいただいて、以来、大切に使い続けているもの」
「わたしがこれを大切にしている理由」
「わたしがこれを好きな理由」

など、ご自身(またはご家族親戚)がお持ちの工芸品と、それにまつわるエピソードをお聞かせください。

 最後に、ひとつお伝えさせてください。伝統的工芸品は高い、工業製品は安い、一概にそうとは言えないと思います。どちらが良い悪いという話でもありません。あえて言うならば、モノがつくられていく過程や、職人をはじめとする関わる人々、そして思い、また環境への負荷や安全性など、これからの未来を見据えたものかどうか、ものづくりかどうか、が問われる時代になってきていると感じます。

 モノを手に入れることが幸せという時代は終わった。そう言われるようになって随分と時間が経過しました。わたしもそう思います。ただ、モノがあることで生まれた幸せ、思い出などは決して少なくないことも、疑いようのない事実だと思います。

 大切に、ときに直しながら何世代にも渡って長く使い続けられる工芸品。自然素材が生み出す経年変化の味わいと美しさについて、みなさんと語り合えたら嬉しく思います。

以下のフォームより、あなたの「秋田の伝統的工芸品にまつわるエピソード」をお聞かせください。


【 対 象 】どなたでも
【 期 間 】〜2021年9月20日(月・祝)
※会場でもご記入いただけます

市区町村
File size is 100 MB or less.

<個人情報に関する注意事項>
*ご記入いただいた個人情報は厳重に管理し、本事業の目的にのみ利用いたします。ご記入いただいた方の事前の同意なく、当該目的を越えて利用することはいたしません。

*記入いただいたエピソードは、本企画展および関連する媒体にて公開、広くシェアしていくことを目的としております。「200年をたがやす」展覧会会場、またはオンライン上で⼀般に公開され、複写、撮影などもされる可能性がありますこと、予めご了承ください。(住所・メールアドレス・電話番号以外の情報を掲載させていただきます)

*会場の空間や媒体の掲載範囲の関係上、ご応募いただいた全てを展示することは出来ませんが、ひとつでも多くのエピソードをみなさんと共有したいと思っています。

*展覧会の開催に際しましては、あらためてメールにてご案内させていただきます。


【お問い合わせ】
合同会社casane tsumugu
E-mail : craft@200years-akita.jp
Tel : 050-7103-6074

展覧会「200年をたがやす/CULTIVATING SUCCESSIVE WISDOMS」

【URL】 http://200years-akita.jp
【 会 場 】秋田市文化創造館ほか
【 会 期 】オープンスタジオ期間「つくる」2021年3月21日(日)〜6月18日(金)
     展示期間「みせる」2021年7月1日(木)〜9月26日(日)
【 主 催 】秋田市
【 企画・制作 】NPO法人アーツセンターあきた
【 全体監修 】服部浩之(インディペンデントキュレーター/秋田公立美術大学准教授)
【 キュレーター 】のんびり合同会社(矢吹史子)/ 合同会社casane tsumugu(田宮慎)/ 尾花賢一 / NPO法人アーツセンターあきた(藤本悠里子、島崇)
【 空間設計(建築)】海法圭(建築家/株式会社海法圭建築設計事務所)
【デザイン】 [グラフィック]佐々木俊(株式会社AYOND)/[ウェブ]谷戸正樹(MYDO LLC)
【 プロジェクトマネジメント 】鈴木一絵

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